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9月, 2022の投稿を表示しています

遊びで作ったものを自由に置ける環境

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  最近、私の美術室に少しずつ変化が生じています。これまでは私が教室内にたくさんの作品を展示したり、制作で参考になるような掲示物を展示するなど、教師側が美術室に変更を加えていくという状態でした。私自身、教室環境の改善にはかなりのこだわりがあると自負していますが、教師がコントロールして環境を改善するというのは言ってしまえば普通のことです。しかし、最近は状況が違います。 生徒が遊びで作ったものを「勝手に」設置するようになってきました。 まだ教室に大規模な見かけ上の変化が起きているわけではありませんが、状況としては面白いものになりつつあるように感じています。 教室での活動は遊び  普段から学習や制作は遊びのように取り組むことが大切であることを生徒には伝えていますが、そうは言っても授業で制作したものは成績に反映されるわけなので、完全に遊びと同化させるのは生徒からすると状況からいって難しいと考えられます。  しかし、「課題」と言える制作以外のもの、例えば制作のウォーミングアップとして取り組んだものや、課題の制作が終了して残り僅かな時間で制作したものは、作品の完成度を気にせず純粋な遊びとして取り組むことができる傾向が顕著に見られます。そして、そういう時に見られる作品のユニークさや挑戦的な表現は造形教育の目指すべきものとして重要な要素であると考えています。 遊びで作った立体作品が増殖  粘土を使った授業をしていると、使わなくなった粘土やゴミとして残った粘土が沢山出ます。これらをそのまま捨てるのは勿体無いということで、私は粘土を再利用して遊びで作品を作ります。最近はこういった作品を教室の空きスペースに設置するようにしています。遊びで作った作品が生徒の目に触れる場所にあることで、造形表現が気楽にできるようにする「仕掛け」です。  2学期になり、樹脂粘土を使った制作が始まり、造形遊びを通して樹脂粘土の特性を学ぶ授業を行いました。造形遊びではありますが、一応作品はできるので、この作品を持って帰るか本番の制作で活用するかは自由としています。この度、そんな遊びで作ったものがテレビ台のスペースに提供されました。扱いが気楽な作品ゆえに生徒もそのようなことができたのだと思いますが、そのスペースに「作品を設置しても良い」と認識してもらえたことが大きな一歩であると私は考えています。   授業で作成した

子どもが誕生

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   2022年9月10日土曜日の午前4時55分に第一子が生まれました。体重2596グラム、身長48センチの元気な女の子です。名前は「梨世(りせ)」と言います。今回は非常にプライベートな内容ですが、子どもの誕生は私自身初めてのことであり、生まれて1週間以上が経って色々と考えることがありました。誕生のご報告のついでに、赤子の誕生に際して考えたことや、その後に気がつけたこと、改めて大切だと思ったことを少しまとめてみました。 子どもが生まれる前後  コロナ禍ですが、出産の立ち合いは目の前でさせてもらうことができました。最初は同じ空間で立ち合いはできないものと思い込んでいたので、本当にありがたかったです。生まれた直後に元気に泣き始め、目の前に現れた時には自分が親になる自覚を強くもつことができました。これまで仕事を中心に生活してきましたが、少しでも子どもや家庭のために自分のできることをしていこうと決意を新たにすることができました。新たなライフステージの始まりです。  出産後2時間までしか一緒にいることができず、その後の面会も一日25分間制限で厚いガラス越しでしかできないという状態で、面会可能時間帯が14時から20時であったため、退院するまでに一度しか面会に行くことができませんでしたが、常に頭の中に子どもと妻のことがあって、これまでにない感覚で数日過ごしました。 仕事への取り組み方を本格的に変える機会に  当然のことかもしれませんが、子どもが生まれるとこれまでのように仕事をすることはできなくなります。しかし、限られた時間でこれまで以上に効率良くやる方法を身につけ、仕事の質を落とさないようにすることができれば、自分にとっても非常に望ましい変化となります。これまで以上にワーク・ライフ・バランスというものが重要になると実感しています。  まだ何もできず、泣いたり寝たりすることしかできない赤ちゃんですが、一緒にいると大変癒され早くも親馬鹿モードです。意思のやりとりさえまともにできない虚無のような状態ですが、そんな赤ちゃんを抱きかかえ、表情を眺めたり、あやしたりして過ごしているとマインドフルネスの状態になり、大変精神的に良い状態になれます。やがてこういう時期も終えて、一緒に遊ぶ段階に入っていくことを考えると、ただゆっくりする今を大切にしたいと思います。  赤ちゃんの誕生で、生活をするうえ

身近な良い場所を積極利用

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  今回は身近にあるもので私が積極的に利用している良い場所を紹介します。私にとって今回紹介する場所は気分を快調にしてくれるありがたい場所です。  そういう気分を快調にしてくれる場所として、カフェやインターネットカフェなどはメジャーな存在かもしれませんし、実際に私もカフェを使って本を読んだり仕事をしたりすることはよくあります。ただ、お金を払わなくても良い時間を過ごせる場所は身近な場所にたくさんあり、そういう場所を積極活用して習慣化することは人生を豊かなものにする上で大切なことなのではないかと私は思います。今回紹介する場所はどれも、手軽に利用できる場所で、実際に私が大好きな場所です。かなり主観が入るかもしれませんが、何か参考になるものがあれば幸いです。 自宅のベランダ  究極の身近な場所と言えば自宅のベランダです。私はアパートに住んでいて自宅にかけている費用は非常に少ないですが、割とリッチな気分を自宅で感じることができています。毎朝ベランダで美しい景色を眺めながら勉強したり、コーヒーを飲んだりすることで、快調な1日をスタートできています。  私は7時前には出勤するので夏から秋にかけての朝は丁度日の出の時間と朝活の時間が被ります。この時間帯の空はドラマティックに変化するので、見ていると大変心が癒されます。 自然の雄大さ崇高さを味わうAwe体験というものがありますが、この体験がウェルビーイングにとても良い影響があり、脳が活性化したり、自己コントロールが向上する と言われています。朝に日光を浴びることによってセロトニンも分泌され、気分が良くなったり、体内時計も適切な状態を維持できたりするというのも期待できるので、朝はなるべくベランダで過ごすようにしています。  11月ぐらいになると、日の出が遅くなり、ベランダで美しい景色を眺めながら朝活できなくなるので、今の時期はチャンスです。虫の綺麗な鳴き声も丁度良いBGMになってくれます。 公園  公園のベンチに腰掛けて本を読んだり、タブレットで仕事をしたり、瞑想したり。公園は良質な時間を提供してくれる場所です。中学生か高校生ぐらいまでは公園でよく遊んでいましたが、大人になって近所の小さな公園はほとんど利用することがなくなっていました。しかし、公園を侮ってはいけないと最近考えるようになりました。  外の空気を吸うこと自体が心身の健康上とて

鹿児島の修学旅行に行って印象に残った5つ

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 修学旅行の引率ではありますが、人生で初めて鹿児島に行ってきました。今回は鹿児島に行って印象的だった5つをまとめてみました。初めて行った地なのでどれも刺激的で5つに絞るのはとても難しかしかったですが、地域の魅力について考える良いきっかけになったと思います。 雄大な桜島  超普通ですが、桜島抜きには語れないのが鹿児島であると感じました。鹿児島のシンボル桜島。鹿児島市からはもちろんですが、途中滞在した垂水市からも桜島の堂々とした姿を見ることができ、ついつい桜島に目をやってしまいます。仙厳園にも行きましたが、庭の作りは桜島とセットで考えられていますし、ホテルやいおワールドでもやはり桜島を見るための良い場所が作られていました。  桜島が魅力的であることは以前から知識としては当然のように知っているつもりでしたが、実際に見るのは格別です。朝起きた時にみる桜島、フェリーから見る桜島、仙厳園から見る桜島、麓の有村溶岩展望所から見る桜島、どれを取っても魅力的でした。   桜島はどんなものと組み合わせても映えます。これは規模の大きい自然がつくり出したからこそ 。人工の建物にも魅力的なものはたくさんありますが、やはり富士山や桜島のような単独で大きく構えている山のパワーには敵わないと感じさせられました。  自然は芸術の根本を成すものと一般的に考えられますが、桜島の姿はその良い例だと思いました。気持ちが優れないときに桜島を見ると、自分の悩みがいかにちっぽけなものであるか感じさせてくれます。日本を変える大きな動きが薩摩から生まれたのと、桜島の存在は無関係ではないと思わされました。 民泊  今回、私たちの学校は垂水市を中心とした民泊を利用して体験学習をしました。50ぐらいの民泊にお世話になったので、教師は民泊での活動の様子をほとんど見ずに1日目の夜から2日目の昼までは完全に民泊の方にお任せ状態でした。ほとんど生徒の活動の様子が分からなかったわけですが、生徒に聞くと大変充実した半日になったようです。話を聞けば聞くほど率直に羨ましくなりました。  離村式で民泊の代表の方が、「ディズニーやUSJでは絶対にできない体験」という言葉を言われていたのが印象的でした。用意されたアトラクションを消費するテーマパークでは体験できない、自分たちで主体的に作り上げていく体験は印象的な思い出になると思います。離村式で別