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5月, 2023の投稿を表示しています

美術の授業で使いたい言葉 〜上手という言葉を使わない〜 vol.6

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   月に1回のペースで紹介する美術の授業で使いたい言葉シリーズ、今回はVol.6ということで、生徒の主体性を尊重する授業の中で生徒に伝えたい言葉を3つ紹介します。これまで一貫して「上手」という言葉を使わずに、生徒の活動や学習を促進する言葉掛について紹介してきましたが、今回の内容もこのことにつながる内容です。過去の記事はこちらからアクセス可能ですので、もし興味があれば覗いてみて下さい。 vol.1 (導入) vol.2 (「#1 この部分、すごく面白い!」「#2 ピカソを超えた!」「#3 遊びまくってるなぁ」) vol.3 (「#4 ワオ!ワンダフル!!」「#5 次は大丈夫!」「#6 やられたわぁ!」) vol.4 (「#7 どこまで進化していくん!?」「#8 思わず二度見した!」「#9 この表現良い意味でメッチャ気になる!」) vol.5 (「#10 壮大な美術の世界にようこそ!」「#11 美術の授業はみんなが主役」「#12 失敗最高!!ぐらいの気持ちで」)  今回紹介する言葉は次の通りです。 #13 満足できた!? #14 新しい技術を開発したね! #15 目が離せません!  それぞれ詳しく説明しているので、よろしければどうしてこれらの言葉を使いたいのか知ってもらえると嬉しいです。 #13 満足できた!?  ものすごく根本的なことですが、生徒自身が満足できる活動ができれば、それは明らかにポジティブな状況です。この言葉を安易にかけることはありませんが、どう見ても生徒が自ら考えてこだわりをもって取り組んでいるような状況で、それが成果となって現れてきているのであれば満足しているかどうかを聞くことが大切ですし、そもそも美術の心象表現などは究極の自己満足を追求するようなものです。大切なのは取り組んでいて「充実感があって心地よいか」と言っても良いでしょう。  美術の授業では、生徒たちが新しいアイデアや技術に挑戦することが求められます。その過程で生み出される作品には、自己の成長や努力の跡が反映されます。そのような挑戦的な制作を経て、生徒たちは自己満足感を得ることができるでしょう。 そのメタ認知を促進するために「満足できた!?」と言葉をかけます 。  この言葉かけを通して、本人が納得のいく表現になっているかを確認することも重要です。美術は個人の感性や表現力が重要な要素です。生徒

GAIによって教育がどうなるかGAIに質問

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   今回はジェネレーティブAIによって教育がどのような姿になるか教科ごとにChatGPT(3.5)やBing、Bardに質問してみました。 結論から言うと、ある程度アダプティブラーニングやGIGAスクール構想について研究したことがある人であれば予想通りの答え であると感じるのではないかと思います。細かい事実に関することは間違うことがあるGAIですが、企画の大まかなアウトラインを考えるアドバイザー役であったり、対話相手になって思考を深めるパートナー役であったり、そういう役割であれば十分に活用できます。  今回、ChatGPT、Bing、Bardという3つの一般的に利用できる主なGAIが現段階でどれぐらいのレベルで文章を生成できるのか比較してみましたので、利用する際の参考にしてみてください。 GAIによって教育はどのような姿になると考えられるか 国語(ChatGPT)  GAI(General Artificial Intelligence)による国語教育の将来像は、いくつかの可能性が考えられます。以下にいくつかの具体的なシナリオを示しますが、これらは予測であり、実際の展開はさまざまな要素によって影響を受ける可能性があります。 1. 個別の学習体験の最適化: GAIは、学生の能力、学習スタイル、興味、進捗状況などを評価し、個々の学生に最適な学習プランを提供することができます。GAIは、自然言語処理や機械学習の技術を活用して、学生の弱点や課題に合わせたカリキュラムや練習問題を提示することができます。 2. 即時のフィードバックと補足: GAIは、学生が文章を書いたり読んだりする際に即座にフィードバックを提供することができます。文法の修正や文章の構造の改善の指示を与えることで、学生のライティングやリーディングスキルを向上させるサポートを行います。 3. 自然言語理解と対話型学習: GAIは、学生との対話を通じて質問に答えたり説明を行ったりすることができます。学生が理解できない箇所を補足し、疑問点を解決するのに役立ちます。また、文学作品や詩などの文芸作品についても対話型で解説や議論を行うことが可能です。 4. 多様な学習資源へのアクセス: GAIは、インターネット上の情報やデジタル教材にアクセスできるため、学生にさまざまな文学作品や文書を提供することができます。また、文法や

Google Jamboardで道徳をアクティブに vol.2

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 前回の「 Google Jamboardで道徳をアクティブにvol.1 」から約2年振りにvol.2の記事を書きます。2年前はまだGIGAスクール構想が本格的に始まって1年目ということで、私自身かなり手探りの状況でしたが、この2年間で道徳以外にも専門の美術をはじめとした様々な場面でGoogleの機能を活用し、授業改革や業務の改善につなげてきました。  今回は、道徳でのICT活用を2年間やってきて、かなり確立することができた道徳でのGoogle Jamboardのアクティブな活用法とそれとセットでやりたいGoogleフォームの活用法、そしてデジタル化、もしくはDX化した今でも活用している黒板の活用状況について紹介します。  先に結論を言ってしまうと、GIGAスクール構想がスタートする前から道徳の授業は好きでしたが、今は 以前よりも生徒と一緒に考えたり想像したりする時間が多くなって、アクティブで充実した授業ができている手応えがあります 。  今回の記事作成にあたり、実際に授業でやった内容を基にJamboardの活用例を紹介しています。授業で活用したものをそのまま使うわけにはいかないので、雰囲気だけでも分かるように内容を加工していますが、実際はもっと生徒の率直な考えが出ていて面白い内容であったと思います。とにかく面白い意見がたくさん出るので、まだJamboardを活用されていないという方や、使ってみたけど効果的な利用方法が分からないという方にとって、今回の内容が少しでも何か道徳の授業をする上で参考になれば嬉しいです。 気軽に答えられる高い匿名性  Google Jamboardの最大の強みは、誰でも気軽に意見が出せる匿名性にあると思います。授業の盛り上がりには多様な意見が必要です。そして、そのためには多くの生徒が意見を出せるようにするのが重要です。  意見の発表は従来通りの挙手した生徒が発表するだけでなく、Jamboardに付箋でどんどん意見を貼り付けるようにしており、瞬く間に多様な意見で画面が埋められていきます。時には大喜利が始まってしまうこともありますが、気楽に意見が出せて、率直な考えを引き出すことができるため、非常に和やかな雰囲気で授業が進んでいきます。そこには生徒の「生の」世界観が表されているようにさえ感じます。 主体的に生徒が意見を出して、考えが科学変化の如く

色の学習は三原色と白黒の混色で遊びながら

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 今回は私が実践している中学1年生の色の学習について紹介します。今年は3年振りに1年生を担当していて、3年前はGIGAスクール構想や新学習指導要領がスタートする前ということもあり、教材や指導観がこの3年間で完全に時代遅れなものになってしまい、主体性を発揮してPBL型の学びができるものにするためにフルモデルチェンジを図っている今年度です。  まだまだ試行錯誤は続きますが、先日の職員会議で「Society5.0に向けた2027年度の次期学習指導要領」なんていう文字も目にして、そのことさえも視野に入れつつ新しい試みを続けていかなければいけないと改めて考えさせられている今日この頃です。  ただ、その中でますます確信を持てるようになってきたのが、「遊び」の重要性です。これまで学びや創造性という観点で「遊び」の重要性について考え、教育活動に携わってきましたが、Society5.0の時代に向けて、遊びについて学び、実践していくことが社会全体で大切なことになるのではないかと感じています。そのため、 学校教育、特に私が担当する美術科ではあらゆる場面で「遊び」を基準とした学習にしつつも、結果的には学びを最大化できる形について考えていかなければいけない と考えています。  今回の内容は「遊び」がメインになっても、と言うより、メインであるからこそ深く学ぶことにつながるという手応えを感じた教材の紹介になります。 ゼロベースで色の学習の在り方を再検討 遊びをメインの教材に  今回紹介する色の学習は3年前であれば、教科書や資料集、ワークシートを活用して色の基礎的な知識を学びながら、色鉛筆で混色を作るなどして色の性質について学んでもらっていました。生徒が主体性を発揮して色に関する活動をするのは授業終了前の10分ぐらいで、もうその頃には色の学習に疲れて主体的に活動することが難しい状態の生徒もいるような状態でした。そんな授業をしておきながら、自身は「遊び」を学びの中心に据えて取り組ませているつもりという非常に皮肉で残念な状態でした。  それでも色に興味を持ってしっかり学び、活用に繋げてくれる生徒も多少なりともいたのがせめてもの救いですが、主体的な学びがメインの今の時代にそんな授業をするわけにはいかないということで根本的に教材の在り方を遊び基準にしてゼロベースで再検討しました。その結果、遊びを授業のメイ