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家の解体廃材でリメイク①

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 家の解体廃材が手に入ったことを前回の記事でもお話ししましたが、学校環境改善につながるリメイクを早速行なったので紹介します。今回作成したのは床板を活用した掲示板です。とても良い感じに校舎の壁に収まりました。 掲示板として使いやすい床材  畳の下に使われている床材は厚さが1センチ以上あり、掲示板として使うにはちょうど良い厚みを持っています。そしてただの板ではなく、あらかじめ根太張りがされていて板が補強されており、根太の部分を掲示板の外枠にすれば床材を適当なサイズにさえ調整して切ればすぐに掲示板として使える状態になります。  今回利用した床材にはマークや数字の版が押されていて、こういう有り合わせ感が出るのも家の解体廃材ならではですね。すでにかなり良い雰囲気になっていますが、端の部分のがたつきや釘の跡が気になるので、枠の部分だけ昔イーゼルで使われていたパーツの木材があったので、それで枠を整えました。床材は部分的に穴が空いたり、ささくれ立っている部分もあったのでそういう部分はパテで埋めて表面を整えました。  最後にこのパネルに油性オイルステインを塗って完成。あとはこれをコンクリートの壁に貼り付けられるように、端の部分に金属板をネジで打ち込みます。 掲示板の設置  コンクリートの壁にネジを打ち込むには振動ドリル(インパクトドライバーにも振動ドリルモードを持つものがあります)というパワフルなドリルが必要になります。まずは掲示板が壁のどの部分に来るか見当をつけるために二人がかりで掲示板を持ち上げ、金属板のネジ穴の部分に鉛筆で印を付けます。この際にすべてのネジ穴のところに印を付けずに、掲示板の上側(今回は2箇所で固定)だけ印を付けておきます。こうすることで固定した時に多少ずれてもまだ固定していない部分はアジャストできます。  振動ドリルでコンクリートに穴を開けたらコンクリート用のネジを止めます。普通のドリルと手動のドライバーでしっかり最後までネジを締めてガッチリ固定して完了です。ちなみに振動ドリルを使ってコンクリートに穴を開けると埃がたくさん出るのでマスクをして作業するのがおすすめです。  掲示板が設置されて明確な掲示スペースとなりました。今回作業に協力いただいたのは図書館司書の女性の先生で、普段から掲示物に大変力を注がれていて職員室や図書館周辺の壁には通る人の目を惹く掲示物がたく

家の解体廃材を入手

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 この度、新築を建てるために義実家の離れ家を解体しました。木造建築なので、解体に際して大量の木材が廃材として出るということで、使えそうな木材をたくさんいただきました。私はこれまでにも木材をホームセンターで度々購入してテーブルや棚などをDIYしてきましたが、木材は決して安いものではありません。なので、無料で大量に大きな木材が手に入ったのは非常にありがたいことです。  これからこの解体廃材を活用して色々なものを作成していこうと考えているところですが、学校の授業でも使えそうということで、私の車(アクセラ)に木材をパンパンに詰めて、勤務校に運び込みました。4回に分けて木材を運んで車内が木屑だらけになったり、大きな木材を校舎3階の美術室まで運ぶという大仕事でしたが、今後の楽しみのことを思えばアドレナリンが放出されて割とすぐに運搬作業は完了しました。  解体廃材でできることは色々あると考えています。今回は解体廃材でできることや、美術室に置いておくことで期待できることを考えてみました。 大きな木材があるだけでも良い刺激に  当然のことですが、美術室に木材を置いておくことで生徒が木材を目にする機会は増えます。普段はそれほど大きな木材を目にすることもないかもしれませんが、建物に使われていた大きな木材を目にすると改めて木の凄みが感じられます。  私は木が好きで、家具屋さんに行った時に木製の素敵な家具を見たり、ホームセンターで木材を眺めて回ったり、工務店のフェスで安売りしている木材を買ったりしてきました。私は美術教師なので鑑賞したり作ったりすることが好きなのは当たり前かもしれませんが、素敵な家具や木材と出会うと自分も作ってみたいと思ったことがある人は結構いるのではないでしょうか。実際にDIYという言葉が普及しているように、木材を活用して自分で作って楽しむというのは一般的なことだと思います。  そうであれば、 制作意欲のスイッチを入れるきっかけになる仕掛けとして、美術室に自由に活用できる木材を置いておいたり、DIYで作成したものに触れられる環境を整えておくこと に大きな可能性があるのではないかと思います。 使いたい時はいつでも木材を切断して使える  実は以前から切り株など、ある程度の木材を教室に置いてきました。生徒には自由に使えるようにしていたので、既に教室に木材を置くことについてはある程

立体地図と地球儀に魅了されて

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  今回は私の幼少期に出会えたもので知的好奇心に大きな影響を与えたと考えられるものを紹介します。結論から言うと、それは立体地図と地球儀で、私はこういったものと幼少期に家で身近に触れることができたことで地理が好きになり、後々地図帳を眺めては都市の人口や山の高さ、川の長さについての知識を自然と吸収していくことができました。  今回は立体地図や地球儀といった立体情報が与える知的好奇心への影響力について私自身の経験を基に考察し、それを教育に生かしていく視点についても考えてみました。 立体ならではの見る楽しさ  こちらの日本の立体地図、実は私の父が大学生の時代(今から50年以上前)に作成したもので、今は実家に飾ってあります。地図を厚紙に写しがきしたものを切り抜き、等高線に合わせて紙を重ねています。父曰く、「暇があって作ってみたかったから作った」そうですが、膨大な時間と労力が必要になるこの作業、尋常ではないぐらいに地図と造形が好きでないとできないと思います。ちなみに父は大学では経営を専攻していました。私の実家はパン屋(達脇ベーカリー)で、社長を継ぐためにも経営について学ぶ必要があったのでしょう。75歳になった今でもパンを日々作っており、職人気質という言葉がぴったりな印象です。そんな父が作成した立体地図を見ていると、改めて趣味のもつパワーについて考えさせられます。  昔の私の実家には地球儀や詳細な世界地図、そして定番のブリタニカ百科事典など、世界の地理について知るツールが充実していました。父は相当な「マニア」だったと思いますし、よく世界のことについて父と話をしたことを覚えています。  この立体地図を日本の地図であると認識したのは私が4〜5歳の幼稚園に入る前の時期であったことを記憶しています。この地図を見て私は自分の住んでいる街(福知山市)やたまに旅行に行く京都や大阪がどこであるかを知りました。   地図について情報を得るのであれば地図帳やGoogleマップを使うのが一般的ですが、幼少期の子どもにとっては立体的な模型の方が分かりやすいものです。 立体であるだけで感覚が刺激され、イメージもしやすくなります。実際に幼児は身体感覚を働かせて身の回りのことについて学習していきます。現象学の哲学者で有名なメルロ・ポンティは知覚と身体性の密接な関係性について研究し、身体的な経験が知覚に非常に重

改めて感じるレコードの魅力

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 「原点回帰」を抱負としている今年、図らずも早速原点回帰する機会がありました。それはレコードの魅力についてです。以前にCDシステムの魅力についてお話ししたことがありましたが、今度はさらに哀愁漂うレコードです。義理の両親が荷物の整理をしていて、レコードがたくさんあったので「メルカリで売れるのであれば売ってくれ」と言われて引き取りました。  そんな経緯で手に入れたレコードですが、改めてレコードに触れてみてその魅力について考える機会があったので記事にしてみました。 アナログゆえに生まれるレコードを大事にする姿勢  メルカリで売っても大した値段になるわけでもないですが、引き取ったからには一応出品できる状態にするためにレコードの汚れを取ったり、再生して検品したりする必要があると思い、レコードプレーヤーを義理の両親の親戚から借りて正月早々にレコードと向き合う日々が始まりました。  今回レコードを再生するにあたってプレーヤーを用意するだけでなく、プレーヤーをつなぐ本体が親戚の家にはなかった(古物商に買い取られてしまった模様)ため、私がバンドをしていたときに使っていたMTR(マルチ・トラック・レコーダー)の封印を解き、プレーヤーとスピーカーをMTRを介して繋ぎました。まさかこのような形でまたMTRを使う時が来るとは思いませんでしたが、とりあえずこれでレコードを聴ける状態にはなりました。  個人的に、レコードは私が幼いときに両親がビートルズやポール・モーリア、リチャード・クレイダーマンなどの曲をよく聴いていたので、思い入れがありましたが、だからと言ってレコードやプレーヤーをわざわざ買おうとは考えたこともありませんでした 。正直なところ、レコードをチェックするのは面倒だと思いつつも、正月休みで時間には余裕があるのでレコードを鳴らして検品を始めました。  最初に再生したレコードは汚れを取らずにそのまま再生しました。すると凄まじいノイズ入りサウンドで、とても聴いていられるような音ではありませんでした。文字通り弾けるサウンド状態。そういうわけでレコードを綺麗に拭き(専用クリーナーはもちろんないので、台所用のウエットシートを活用)、改めて再生するとかなりマシな音になり、聴くに耐えられるレベルになりました。  次々にレコードを手に取って掃除していると、私の父が昔大事そうにビートルズのレコードを専

あけましておめでとうございます 2024年の抱負と達成目標

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 2024年、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。  新年は早速初日の出を拝むために総社市と倉敷市の境にある福山に登ってきました。毎年恒例となっている元旦登山。今年も天候に恵まれてとても気持ちよく新年をスタートすることができました。  毎週更新しているこのブログで、基本的には土日に書くのですが、正月からアクティブに活動を開始していきたいので、早速新年の抱負と達成目標について書きました。元旦の夕方には岡山市の吉備津神社でしっかりと祈願してきたので、きっと叶うと信じています(笑)  2024年を充実した1年にするために、今回立てた目標を日々大切にしていきたいと思います。 2024年の抱負は「原点回帰」  昨年は「新世界」で、新しい挑戦を大切にした1年でしたが、挑戦する中で原点を見つめ直す機会もたくさんあったので、今年は原点を大切にしながら世界を広げていきたいと思います。  最近よく考えるのが、「そもそも」についてです。「そもそもどのように学ぶのか、ものを作るのか、人と交わるのか」など、そういったことの本質について考えていくと、 意外と昔は細かいことを考えずに当たり前のように楽しみながらできていたことが多い ように思います。いつしか目的に囚われることが多くなり、取り組むこと自体を純粋に徹底的に楽しむことができないことが多くなってしまったことが多いような気がしています。   本当は身の回りの多くのことが楽しみに溢れているはずであり、それを楽しめずに面倒に思ってしまうのはやり方を根本的に間違えていることに原因がある と最近は考えるようになりました。1歳3ヶ月の自分の娘を日々観察していると、触るもの全てが楽しい状態で、その中でどんどん新しいことを身につけていっています。学びの原点をそういった姿からも最近はよく考えています。  本当な楽しいことでも取り組み方によって面倒になり、雑でストレスフルな状態でしてしまうようになったことが私にはたくさんあります。例えば、字を書くことなどは元々はとても好きで楽しいことでした。昔は字を美しく丁寧に書くことが趣味で、高校の書道の授業(私の高校では音楽・美術・書道のうち1つを芸術科目として選択するシステム)も楽しみでした。しかし、いつしか気がついた時には字が超絶雑になっていました。ただ、筆を取って書く時にはやはり字