2020年が自己最高の1年になった要素TOP5

 オリンピックイヤーとなるはずだった2020年はコロナ一色と言っても良いような1年になりましたね。 皆さんにとって今年は良い1年になったでしょうか。私にとっての2020年は間違いなく人生史上一番自分が成長できた1年でした。もちろん、コロナ禍ということもあって色々と思うようにいかなかったことも沢山ありましたが、それ以上にコロナによって得られるものがあったと感じています。まさにピンチはチャンス。学校が臨時休業に追いやられた2月末は教師として働きがいのない最低の1年になると覚悟していましたが、コロナによってもたらされた空き時間と社会の変化を感じることによって、次第に新しい考えをもつことができるようになりました。そしてこのことが私に大きな変化と成長をもたらしてくれたと思います。

 これまで私は美術教師として約10年間走り続けてきました。少しでも美術の魅力を伝えるために研究したり、美術の学習価値を補強するためにビジネス書など美術とは直接関係ないものも割と沢山読んで、幅広く知識を得てきました。自分としては割とマジで教員として活動してきたつもりですし、ある程度の結果を出してこられたと思います。

 しかし、コロナによって学校が休校になったとき、自分が子どもたちにできることはほとんどないということを強烈に実感させられました。3学期の作品制作もいよいよ大詰めというときに突如授業が全てなくなってしまい、目の前が真っ暗になったのを覚えています。当時はまだ自分が転勤と決まっていたわけではありませんでしたが、薄々転勤であろうことは分かっていたので、3年生と2年生の授業で誠心誠意を込めて子どもたちの作品制作をサポートして、少しでも美術の価値を伝えたいと思ってラストスパートをかましていた時でした。突如終了した美術の授業。作品の評価もしなければいけなかったので、とりあえず作品を持って帰らせ、完成作品を登校日に持ってきてもらうようにするのが限界でした。

 このとき、多くの子どもたちが家庭で自分一人で作品を完成させることになっても立派に完成させて登校日に持ってきてくれました。1年間なかなか作品制作に前向きに取り組めていなかった生徒がいたのですが、そんな生徒も最後に立派な作品を持ってきてくれたのは涙が出るぐらい嬉しかったです。そして私は気がつきました。「ある程度の状態まで主体性を伸ばしておけば、学校でやらなくても良いものができる」ということです。そんなことを考えているうちに「リモートワーク」という聞き慣れない言葉を頻繁に聞くようになりました。私的には今年の一字は「離」であってほしかったです。この「離」という言葉はこれまでネガティブな印象が強かったですが、今年最も価値を放つ意味をもった文字だと私的には思います。今年はこの文字によって考え方が根本的に変わりました。

 前置きが長くなりましたが、今回の記事では2020年が自己最高になった要素について、自分の中でのTOP5についてお話しします。私自身今回の記事を書くことで2021年さらに進化するためのメタ認知が促進できたらと考えています。今回の内容は美術とは直接的には関係のないものばかりですが、根本的なところでは美術にもつながる内容であると考えています。なので、今回もなるべく美術教師としての視点をいかして説明していきたいと思います。

 先にトップ5を上げておくと、

 1位 リモートワーク

 2位 瞑想・マインドフルネス

 3位 AirPods  Pro

 4位 転勤による環境の変化

 5位 メモ

 という感じになっています。この中で共感していただけるものがあると嬉しいです。ここから詳しくTOP5の内容について書いていきますので、興味のある部分だけでも読んでもらえたらと思います。



5位 メモ

 仕事上、メモを取らない日はなかったといっても過言ではありませんが、メモの活用方法を進化させることができました。きっかけは赤羽雄二氏の「ゼロ秒思考」を読んだことです。この本、思考法についての内容かと思ったら、半分ぐらいメモについての内容で、完全にメモの大切さを刷り込まれました。内容を簡単に説明すると、とにかくメモしまくって、問いを立てて、思考を発展させるという感じです。早速試してみようと思って、学校にある雑紙を使って大量メモを実施した結果、自分が自分ではないと思えるぐらい思考が変化しました。この歳になって突如新しい自分との出会いです(笑)

 これまでにもマインドマップでメモをしたり、暇を見つけては雑紙にメモを書いてイメージを広げることはしていて、それなりに周りからもアイディアマンとして認識されていました。メモを書くことでイメージがつながり、気づきが生まれ、点と点が繋がるアイディアの掛け合わせが可能となり、発想力が上がるというのは実感していたので色んな場面でこれまでにも活用し、美術の授業でもアイディアスケッチの際にマインドマップや自動記述法(オートマティスム)といった方法をガンガン実践していました。

 しかし、これまでのメモは1枚の紙の中に収めて書くというものだったので、アウトプットのスピードに限界がありました。私が新しく実践した方法は、A4サイズの紙1枚につき1テーマで考えたことを書いていく方法です。そういう方法は付箋でもできますが、サイズが小さすぎるため情報量に限界があるのと、単純に文字が小さくなりすぎて速記していると何が書いてあるか分別がつかなくなります。しかし、A4サイズなら雑に書いても自分の書いた文字であれば分かるので非常に生産的なメモをすることができます。


 このように考えを猛スピードで書き出し、テーマごとに情報をまとめることで、さらに発想力をいかすことができるようになりました。これだけでも十分に価値のあることですが、ここからが話の本番です。私がメモに関して完全に見落としてきたことについて気がつくことができたのです。それはアウトプットすることにより、頭の中にイメージを留めずにスッキリした状態で思考活動ができるということです。

 例えば数学や国語のテストで難解な問題を解く時、途中式や大事な部分をアンダーラインや印でメモするという方法を取ると思いますが、逆にこれらをしなければ頭の中は大混乱してしまい、中1レベルの問題でも凄まじい難易度になってしまいます。そしてそんな思考活動はストレス以外の何者でもありません。実はそれぐらい人間の頭はメモリーに限界があり、常にアウトプットしなければ、すぐにフリーズするレベルなのです。

 頭をスッキリさせて思考すると、思考活動で疲れることもなくなります。どんどんイメージが膨らみ、メタ認知も生まれるため、むしろメンタルが改善して疲れが取れるぐらいです。むしゃくしゃした時には紙に怒りをぶつけて書きまくることがストレス解消に効果的であると聞いたことがある人は多いと思います。書くことによって自分の怒りを客観視すると、そんなに怒るべきものでもなかったと気がつけることが多く、怒りは頭の中が混乱していることに起因している場合が多いのです。メモを書くことでこの混乱が解消されてメンタルが安定し、疲労感がとれ、良い発想を生み出し、モチベーションが上がって活動的になれる、そんな好循環が生まれます。

 新しいメモの方法を実践したことにより、私の発想力は格段に上がり、疲労感の軽減とそれによる快適な活動につなげることができました。メンタル安定型のスーパーADHD人間の誕生です。別にADHD傾向のある人でなくてもメモは生産性を生み出す価値あるものであること間違い無しなので実践してみてください。美術やデザインが苦手で自分には発想力がないと自己卑下する人がいますが、方法さえ知っていれば誰でもアイディアマンになることができますし、優秀なデザイナーやアーティストたちの多くは、そもそも息をするようにメモやスケッチを実践しています。職場には雑紙が大量にあると思います。これらは気楽にメモをする上で好都合です。雑紙と友達になりましょう。


4位 転勤による環境の変化

 今年は6年間お世話になった中学校から同じ市内の中学校へ転勤しました。前任校では沢山の良い経験と仲間に出会え、充実した時間を送ることができたので、転勤は前向きには考えていましたが、辛い思いもやはりありました。

 転勤先には知り合いの先生も何人かいましたが、やはり新しい環境というのは慣れるまでに時間が必要です。人間関係に関しては自分自身のアプローチ次第で何の問題もなくすぐに慣れるものですが、自分の力ではどうにもならないものが新しい環境には沢山あるものです。しかし、それゆえに自分の力をいかす機会もあり、成長につながることを大変実感できた1年でもありました。

 私が転勤して思ったことは学校には足りないものが沢山あるということです。まず美術室の環境はゴミ溜めのような状態で私にとっては授業ができる環境ではありませんでした。展示や掲示の環境も美術室としては機能していない状態、そして準備室は全く整理されていないぎゅうぎゅうの荷物置き場。ゴミが多く足りないものだらけの状態でした。

 しかし、そういう状態であるからこそ工夫が生まれます。今年は廃棄物と大変仲良くなれた年でもありました。美術室の整理をしていくと、廃棄物の対象も使い方によっては美術室の足りないものをカバーする救世主になりました。ブリコラージュという概念がありますが、あり合わせの物でも何とかなるものです。美術室を改善する中で沢山の試行錯誤が生まれ、その経験は私の成長になったと思います。


 転勤して衝撃だったのは美術室だけではありません。ソフトテニス部の環境環境も私の目には問題だらけに映りました。前任校では3面のコートがあり、日頃からのコート整備や治水工事によって大変恵まれた練習環境を築いていました。しかし、転勤した先の学校は2面で一度雨が降ると2日間水溜りが引かない悪い形状のコートで、ラインテープも朽ち果てていました。

 私は晴れているのにコートに水たまりがあって子どもたちが大好きなテニスができないというのが苦痛です。私自身もテニスは大好きなので、子どもたちに指導しながら一緒にテニスを楽しむのが私のスタイルです。なので、まともに練習できないコートを使うことはストレスにしかならないのです。私はすぐにコートの環境整備に着手しました。

 この点においてコロナによる休校は味方になってくれました。普段なら部活動で夕方まで忙しいですが、私はこれまで部活動にあてていた時間をコート整備に費やしました。朝7時に出勤して8時までコート整備、お昼休みに気分転換にコート整備、勤務時間が終了して夕方の涼しい時間にコート整備、休日は家から学校まで10キロのランニング、そのついでにコート整備して、またランニングして帰る。そんな日々を送っていました。

 そんな甲斐もあって部活動が始まった6月にはコートの環境は劇的に改善し、雨が降っても半日後には水溜りもなくなり、問題なく練習できる状態になりました。私にとって4・5月のコート整備は孤独な作業でしたが、大変充実した時間でした。もともとコート整備に関しては日々研究と実践をしていたので整備力には自信があったのですが、今回のコートの環境はあまりにもチャレンジングでした。それゆえによりコート整備の真髄に触れてレベルアップをすることができました。さらにコート整備という肉体労働はとても良いエクササイズになりました。私はイヤホンでYoutubeを聴いて勉強しながらコート整備をしたので、得られるものだらけの時間を送っていました。コート整備などの肉体労働は単純作業の側面が強いため、マルチタスクが有効になります。体を鍛えながら有益な情報をテニスコートで手にする充実の時間でした。

 転勤はそれまでにあったものを失いますが、それゆえに、問題がある部分にはゼロベースで気楽に取り掛かかり、良いものを生み出すことができます。自分が積み上げてきたものも、時が経つとアップデートの必要性があるときに凄く邪魔になることがあります。私は前任校で美術室の展示環境が飽和してしまったことで、新しくアップデートすることへの困難と、それまでに積み上げていたものを壊す勇気がもてませんでしたが、新しい環境で失うものが何もない状態なら新しくチャレンジすることも割と簡単です。そしてその中で沢山の成長をすることもできます。今年の転勤は私に沢山の成長をもたらしてくれました。充実感を語る上で自分自身の成長の実感ほど大切なことはないと思います。環境を変えることはこの点において非常に有効にはたらくということを強く意識できました。新しいことに常に挑戦することが充実感という幸せをもたらしてくれます。


3位 AirPods Pro

 これは本当に良い買い物をしたと思っています。音質が値段の割にチープと言われますが、使いやすさとノイズキャンセリングの機能だけでも3万円払う価値があると私は思います。

 そもそもAirPods Proを買おうと考えたきっかけはランニング中にYouTubeや音楽を聴きたいというものでした。AirPods Proはランニングしていても外れにくい設計になっていることと、iPhoneを使っているので、手軽に接続できるというのが購入時の考えでしたが、使っていくとAirPods Proが生活にもたらすメリットの多さにどんどん気がつくことができました。

 一番魅力を感じたのはノイズキャンセリング機能です。これを使うと、一瞬にして全ての場所が精神と時の部屋状態になります。外部の音が遮断されて聴きたいものに集中できるだけでなく、単純に耳栓としての役割も果たすため仕事にとてつもなく集中できるようになります。業務時間中にこれをするのは少し憚られる思いがあるので、業務時間が終了し、部活動も終わって下校指導した後の職員室での雑談タイムの後に、もう一度集中モードに入って一気に仕事を終わらすために使いました。

 業務が終了した後のリラックスタイムは一歩間違えると超だらだらタイムになります。そうなるともう仕事モードには戻れません。たとえ根性で仕事に戻れても、生産性は平常時の半分以下になっている場合がほとんどです。AirPods Proはそんなだらだらタイムと別れを告げるための救世主となります。

 雑談は10分程度で十分なので、一通り雑談を楽しんだらAirPods Proを装着して外部音を遮断し、仕事に戻ります。これをすることで、周りの雑談はシャットアウトされ仕事だけに集中できます。さらに、自然の音を流すことによってヒーリング効果も得られるため、メンタル的にキツくなってくる夜の仕事も問題なくこなすことができるようになります。というか、むしろ疲労感が回復します。何か発想を広げたいときにはジャズ系の音楽で気持ちをアップテンポにしてイメージが湧きやすくするという使い方もしています。単純作業の場合はYouTubeで価値ある情報を聴きながら仕事をすることもあります。

 つまり、AirPods Proによって私の残業時間は超快適なものになりました。そもそも、私にとっての残業時間は学級通信や授業研究に関すること、総合的な学習の時間に取り組む内容や委員会活動といった、いわゆる「手を抜こうと思えば抜ける仕事」ばかりです。事務的な仕事は部活動に行く前や授業の空き時間に猛スピードで終わらせるので、本当なら下校指導が終了したらそのまま帰ってもそれほど問題はありません。しかし、これらの仕事は完全に趣味なので、残業代が出なくても何の問題もありませんし、そもそも趣味ならお金を払ってやっても良いぐらいのところを、光熱費や水道代がタダ、そして美術室という作業場(プレイングルーム)が利用できるというのであれば、むしろ残業しない理由なんてありません(笑)。いずれこのようなライフスタイルは家庭の事情の変化によって変更していかなければいけないとしても、現状はこれが最高であり、充実感ある生活につながっていて、自身の成長に大いに役立っていると私は考えています。そんな生活の強い味方がAirPods Proというわけです。


2位 瞑想・マインドフルネス

 正直、これまでの人生で瞑想について真剣に考えてこなかったことを後悔しました。それと同時に人生100年時代、人生の残り3分の2が瞑想によって充実することが確定したことに喜びを感じることができました(笑)

 私はこれまで「意志力」というものを信じていました。疲れた時こそ頑張りどころであると考え、自分を追い込み、疲れた体にレッドブルやモンスターエナジーを注入して頑張りまくっていました。これによって生み出すことができたものも沢山ありますし、実際に大きく成長できた部分も沢山あります。達成感も沢山味わってきました。そんな生活で周りからはよく「達脇先生はいつも元気ですねぇ」なんて言われてきましたし、働いている時間が長い割に元気であることは自覚していました。しかし、やはり疲労感があることも度々あり、特に夜になると集中力が続かなくなることや、昼間から呂律が回らなくなったりすることもありました。

 そんな中、やたらと瞑想やマインドフルネスに関する情報を目にすることが多くなってきました。最初はその効果を怪しんでいましたが、活躍している人の多くが瞑想をしていたり、仕事始めに瞑想をする企業が増えているということを知り、自分も実践してみようと思うようになりました。マインドフルネスという自分の状態に集中する機会を充実させるために習慣や行動も工夫しました。ちなみに先にあげたメモを書くことやAirPods Proはマインドフルネスを実践する上で大変役立ちました。

 瞑想やマインドフルネスに取り組み始めてしばらくすると、明らかにメンタル面での疲労度改善が実感できるようになりました。疲労感はメンタルとフィジカル両方の合計で決まるとされています。メンタルの改善は自分でもビックリするほど疲れにくい体質を実現し、夜になっても頭だけでなく、体を軽く動かせる状態になりました。この部分だけ読むと、完全に薬をやっている人ですね(苦笑)。そんなこともあって私は長年頼りにしてきたエナジードリンクを卒業することになりました。これだけで月に5000円ぐらいお金が浮いているので、瞑想恐るべしです。

 瞑想は家でやることも多いのですが、最近ハマっているのが自然の中でやる瞑想です。自然の中に身を置くだけでもマインドフルネスの効果が得られますが、さらにそんな環境で瞑想をしたら凄まじい効果を発揮します。

 私は通勤の際に山を越えるのですが、途中で車を止めて、少し山を登り、良い場所に座って瞑想をします。そしてその場所で朝日を浴びながら読書をする。こんな朝のルーティンが今年習慣にできました。これによって明らかに作業効率が上がったことを実感しています。こうやってブログを毎週更新しながら、これまで通りの仕事を続けられているのは、時間を有効に使えるようになったことが大きく関わっていると思います。

 人生100年を充実したものにするために、集中力や作業効率、メンタル、活力といったものは不可欠であると思います。そういったものを実現に繋げる瞑想はきっとこれからますます注目を集めることになることでしょう。これから何か作業やクリエイティブなことをするというときには是非瞑想をしてみてください。


1位 リモートワーク

 今年は社会人になってからこれまで手にしたことがなかった沢山の自由時間が4・5月にありました。学校ではリモートワークが実施され、週に2回の出勤というのが2週間あり、5月に分散登校が始まってからも部活動がなかったので、沢山の自由時間がありました。その中で働き方とじっくり向き合うことができたと思います。

 中でもリモートワークの有益性は自分にとって特筆すべきものでした。これまでは朝の部活動のために7時には学校行き、8時15分の職員会議、6時前後の下校指導という感じで1日が詰まっており、授業の空き時間も色々な対応があるなど、がっつり集中できる感じではなかったのですが、リモートワークになって時間をコントロールして働けるようになりました

 リモートワーク中は部活動もなく、私が通っているテニススクールも休校になってしまったので、運動する機会が減っていました。なので、朝5時半に起きる習慣はそのままに、朝ランニングと筋トレを始めることにしました。もちろん8時15分の始業時間までにはバッチリシャワーも浴びてスッキリ完全に仕上がった状態にしていました(笑)

 この朝の習慣が心身ともにとても良い状態をつくり上げていると気がつくまでに時間はかかリませんでした。1日がっつり仕事に集中しても疲れることはなく、業務時間が終了してからは再びランニングへ行くという生活が続きました。

 肝心の業務内容は主に教材研究や総合的な学習の計画と授業研究でした。これらの仕事を家の書斎だけでなく、天気の良い日にはベランダに出て日光浴しながら行ったところ、仕事がとにかく捗りました。1人で集中して場所を最適化しながら仕事をする効果は抜群です。これまでいかに集中できない環境で仕事をしていたのか考えさせられました。仕事は働きやすい場所で働き、高い生産性を発揮する。こんな当たり前のことがこれまで疎かにされていたことに気がつくことができました。移動時間、不必要な仕事といった時間を奪うものがあまりにも多かったのです。そしてそういった無駄なところへのエネルギーが生産性を下げていたということです。

 このようなことに気がつき始めて、私は「メンタル」についてこれまで以上に関心をもつようになりました。そして書籍やYouTubeなどでそれらに関する情報を得る機会も必然的に多くなり、瞑想やマインドフルネス、さらにはノマドワーカーについての価値と向き合う機会に繋がりました。これによってそれまでの自分が沢山の既成の考え方に縛られていたことに気がつき、新しい時代を迎えるにあたって合理的な方法を自分なりに考えることができるようになりました。

 その一つがノマドワーキングです。これに関しては実はこれまでにも私はカフェやファミレスで仕事や勉強を頻繁にしていて、この考え方自体は常々価値があると考えていました。私はノマドワーキングをさらに良いものにするためにはカフェよりも良い場所があるのではないかと考え、瞑想やマインドフルネスの観点から自然の中にパソコンを持って行ったら最強の効率を発揮するのではないかと考え、山などにiPadやSurfaceを持ち込むようになりました。


 山登りをエンジョイし、良い運動をしたところで自然の美味しい空気を吸いながら仕事をすると、短時間で爆発的に作業ができることが分かりました。気分転換に読書や瞑想、景色を眺めるのにも最高の体験が得られます。唯一難点と言えるのがWi-Fi環境がないということでしょうか。しかし、このような問題は通信革命が起こり始めた現代において、近い将来解決することでしょう。

 自然の中であれば、別に山登りをしなくても十分に仕事の生産性は上がりますし、メンタルが疲労するどころか回復さえ期待できるので、1日を快活に過ごすことができます。私は車に椅子とテーブルを積んでいるので、良い場所を見つけたら車を近くに駐車して仕事を始められるようにしました。そうしているうちにあることが頭をよぎりました。「職員室で仕事をするのではなく、学校のベストスポットで仕事をしたらどうなるか」ということです。丁度学期末テストの時期だったので、私はテストの採点を外の眺めが良い渡り廊下に机と椅子を出してやることにしました。


 これまでテストの採点には莫大な時間がかかってきました。私は美術という教科の特性上、担当クラスが多く、十数クラスの採点をします。少しでも早くテストを返却したので1学年6〜7クラスでもテストが実施された日のうちに採点を済ませて翌日には返却するというのが私のポリシーなのですが、1クラスの採点に1時間半から2時間ぐらい必要なので、日を跨いでしまうことも普通にありました。これまではここが頑張りどころと考え、エナジードリンクを体にぶち込んで深夜まで職員室で同じように採点を頑張る先生たちと切磋琢磨してやってきました。

 ところがこの度、外で良い景色を眺め、コーヒーを優雅に啜りながら採点したところ、6時過ぎに採点終了。いつもの半分ぐらいの時間しかかかりませんでした。しかも、良い環境でメンタルが癒され続けていたので、疲労感は全く無しという、自分でも怖くなるぐらいの状況でした。職場での働き方においても、これまでの慣習に囚われずに、良いことを率直に実践することが大事であると改めて考えることができました。

 リモートワークから始まった働き方への問いは、時間の有効活用、生産性の上がる環境について多くの新しい気づきを生み出しました。時間を無駄にしないことや、良い環境に身を置くことというのは当たり前のように言われていますが、達成されていることは多くないように感じます。しかし、自分で価値があると気がつけたことを少しでも実践していくと、大切な人生の時間をより有意義に過ごすことができるようになると考えることができるようになった2020年でした。


 最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は2020年が自己最高の一年になった要素TOP5について紹介させていただきました。復習としてもう一度あげておきます。

 1位 リモートワーク

 2位 瞑想・マインドフルネス

 3位 AirPods  Pro

 4位 転勤による環境の変化

 5位 メモ

 この中にもうすでにやっているとか、考えたことがあるという人もいると思いますが、少しでも皆さんの生活をクリエイティブで快活なものにするためのヒントとして今回のTOP5が役立てば嬉しいです。

 今年も残りわずか、皆様良いお年をお迎えください!…と言いたいところですが、年末年始を絶好調で行きたい私は年内にもう1回記事を書こうと思います。とうとう1週間に1記事というスローペースに痺れを切らしてしまいます(笑)。ブログが途切れるという自爆への序章となるかどうか…人の不幸は蜜の味という言葉もあるので、陰で私が音を上げることを期待している人もいるかもしれません(笑)。でも私は今アクセルをベタ踏みで来年に突入したいと猛烈に思っているので、何も気にせずに突っ走っていこうと思います。2020年を踏切台にして2021年遠く私の知らない秘境の地までぶっ跳んでいきたいと思います!

 というわけで次回は2020年に達成できたことと目標のつくり方についてお話ししようと思います。年末は時間がたっぷりあるという人もいると思いますので、また長い文章になるかもしれませんが、次回も読んでもらえると嬉しいです。

それでは12月31日に!

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