夏に利用したい憩いの場

  暑い日が続いていますね。こんな暑い時期にはクーラーをガンガンに効かせた家の中でゆっくりしたいものですね。運動で汗をかき、すぐにシャワーで汗を流せるのであれば、暑さに耐えたりや汗だくになったりすることも許せるかもしれませんが、何もしていないのに汗が出て、作業をするにも集中できないような気温というのは、おそらくほとんどの人が避けたいことなのではないでしょうか。

 私自身は夏の授業や部活動でダラダラに不快な汗をかかなければいけない宿命にあるため、あたかも冷蔵庫の中にいるように体をキンキンに冷やし、汗もかかずにいつもサラサラ、そんな快適な夏の生活に私は憧れてしまいます。もしかしたら、外にあまり出る必要がない人はこれにかなり近い状態で夏の日々を送っているかもしれませんね。単純に羨ましい限りです。

 しかし、キンキンに体を冷やし、暑いはずの夏に汗をかかない毎日を過ごしていると体が不調を訴え始めます。いわゆる夏バテは国民的病気とも言っていい夏の風物詩。バテるは夏の季語としても通用するレベルです。実際に、夏になると周りの多くの人が「しんどい」「あっつ〜」と言ってだるそうにしているのではないでしょうか。そして私も安定して夏バテになり続けてきました。しかし、だからと言ってクーラーのないところで過ごすというのも体力と精神力が削られます。私自身、部活動の指導で灼熱の太陽が待ち構えるテニスコートに出陣する時は気持ちが重たくなりますし、部活動終了後にはもう何もやる気がなくなって廃人状態になってしまうのがこれまでの常でした。運動をしている時以外は体を冷やし、冷たいものを飲み過ぎるといったことが疲労感を助長しているというのもあったと思います。

 夏の生活で全くバテずに過ごすというのは避けられないことのように思います。余程空調管理された場所で過ごし、適度に運動をすることができれば話は別ですが、そういう環境に身を置ける人というのは多くはないでしょう。しかし、私たちの利用できるものをうまく利用し、生活を少し見直すことで、過酷な夏と多少なりともうまく付き合っていけるようになるではないかと思います。今回は夏に利用したい憩いの場ということで、お家でキンキンに体を冷やしてゴロゴロ過ごすという方法以外で気持ちも体も癒される場所を紹介します。何か参考になることがあれば、残りの夏の生活に生かしてみてください。


朝夕の公園


 公園には木陰があり、クーラーなしでもそこそこ涼しさを感じられます。木陰のある場所にはベンチが設置されていることも多く、そういう場所は本当に心地良く、読書をしたり、瞑想をしたり、昼寝をしたりするのにもとても良い場所です。

 公園は読書するには最適な環境で、周りに誘惑がなく、自然の音(鳥や蝉の鳴き声、木々や風の音)がBGMになっているので、集中しやすい環境です。こういう場所でコーヒーやお茶を飲みながら読書していると時間を忘れられます。こういう何かにどっぷり浸ることができる時間は近年注目されているマインドフルネスに関係することで、メンタルを整えることに繋がります。家にいると、スマホやテレビ、その他様々な情報に触れるため、実はそれほどメンタルが整わない可能性があります。しかも、ゴロゴロしていると身体的にも悪く、心身ともにあまり健全な状態になりません。そう考えると、公園という存在が人間にとって非常に味方になってくれる場所であるからこそ、色んな場所に作られているのだろうと思います。


 私は公園までランニングをしたり、大きな公園であれば散歩したりするようにしています。さすがに昼間にランニングや散歩をするのはきついですが、朝夕の時間であれば気温もそれほど高くなく、汗は滝のように流れますが、割と快適に活動できます。運動した後にベンチや段々になっている場所に腰掛けて本を読んだり瞑想をしたりするのがとても心地良く、充実した時間を送ることができます。唯一問題があるとすれば、憩いに浸っているところを蚊が邪魔してくるので、気になる場合は虫除けスプレーがあると良いと思います。


 公園の自然に触れるだけでも十分に癒しの効果はあるのですが、やはりおすすめなのは朝夕の公園です。特に夏の夕暮れ時は晴れた日であれば毎日写真に収めたくなるような壮大で美しい夕焼けを見ることができ、これはAwe体験につながります。Aweとは「畏敬」を意味する言葉で、大自然の前に、一人の人間としてのちっぽけさを感じるのがAwe体験です。ちっぽけな自分を感じると何やらメンタルに悪いようにも思うかもしれませんが、ちっぽけな自分というのは大きなものの前で謙虚な気持ちになっていることを意味しており、この気持ちがあることで、些細な悩みや不要な気持ちと冷静に向き合えるようになり、「自分はちっぽけな存在だけど、それでも良いではないか」という自己受容ができるようになります。そんなAwe体験を自然溢れる公園でできるとメンタル的にも良いですし、読書をする上でも好ましい状況だと思います。


 自然に癒されながら読書や運動ができる公園での時間はタダですし、充実度という点でもかなり良いものだと思います。公園の景色をよく写真に撮るのですが、どこも非常に美しく見えるものです。しかも時間帯によってドラマティックに変化する演出付き。クーラーが効いた家と比べると、公園が暑いのは間違いありませんが、総合的に考えると十分に憩いの場としての価値があると思います。


図書館

 定番中の定番かもしれませんが、図書館はやはり夏に利用したい憩いの場として外せませんね。大学時代以降、夏の図書館には大変お世話になってきました。図書館で本を読むということ自体趣味の時間として十分に価値がありますが、そこに適度な涼しさと勉強するのにも良い静かさを無料で体験できる憩いの場が図書館です。

 休日に家にいたり、お盆に実家に帰ったりするとゴロゴロして1日を無駄に過ごしてしまうことがよくあると思いますが、図書館に足を運んでしまえばその日の充実を勝ち取ったも同然です。今思うと、高校生の時にもっと図書館を利用するべきでした。当時の私はクーラーの効いた部屋でひたすらドラクエとウイイレとパワプロとぷよぷよ、ドラゴンボール、ダイの大冒険を無限ループするという罠にハマっていました。1日が終わる頃にはキンキンに冷えた体とゲームと漫画で頭がクラクラになっていました。家はリラックスするには良いのですが、あまりずっといると、ダラダラ生活を続けてしまうので、家の外と中の生活をバランス良く保つことが大切だと思います。

 図書館に足を運ぶことさえできればやることがシンプルになるので、だらけるのを避けたいと思うのであれば図書館へすぐに行きたいところです。私はお盆休みに実家に帰ったときはいつも図書館に行くようにしています。大学生の時は音楽活動をしていて、実家にギターも持って帰って練習や作曲をしようと企んでいたのですが、結局家にいると実家の猫もビビるぐらいにダラダラ過ごして1日10時間以上睡眠を取るような生活をしていました。人間は環境に勝てません。意志の力でやろうとしてもすぐに頓挫してしまうのが普通なので、良い環境に身を置きたいですね


景色の良い場所に自分の足で行くならどこでもOK




 公園の話に戻るようですが、外にはたくさんの憩いの場があります。もちろん、夏なので、いくら景色が良くても昼間の灼熱の太陽の下では憩いなんて言っていられませんが…

 しかし、朝や夕方であれば、景色の良い場所には本当に癒されます。極端な話、朝日や夕日を浴びれば、あらゆるものがドラマティックになり、絵になります。そんな中を散歩したりランニングしたりするだけで爽快気分が得られます。そして景色の良い場所で座れる場所があれば、そこで読書をするのがおすすめです。

 ランニングと読書をセットにする上でKindle Paper White という電子書籍リーダーを私は愛用しています。紙の本だとかさばりますが、Kindle Paper Whiteはコンパクトなので持ち運びにとても便利でランニング用のボディーバッグにも余裕で入るためおすすめです。スマートフォンでもKindleを同期できますが、私はスマートフォンを触ってしまうと、すぐに読書以外のことに気が散ってしまうので、読む機能に特化したKindleがシンプルで良いと感じています。

 ランニングや散歩で景色の良い場所に行き、その場所で景色を楽しみつつ読書する。夏場は運動量が落ちて体力が落ちがちですが、こういう習慣があれば夏場も元気に過ごすことができます。ちなみにランニングや散歩をすることで良い睡眠が得られ、体力が回復しやすくなるので、こういった面でも景色の良い場所に足を運ぶことは大切なことだと考えています。ちなみに街中のちょっとした公園にあるパブリックアートも朝夕の時間は映えるので、自然に限らず朝夕は良い場所がたくさんありますね。


自分にとって必要な場所を考える

 暑い夏、この季節はついつい「とにかく涼しい場所に行きたい」「汗が出るからなるべく運動しない」「冷たい飲み物や食べ物が欲しい」と考えてしまいます。しかし、これらの考えがこの時期を元気に過ごす上での敵にもなり得るため、自分なりにどうするべきかを考えることが重要だと思います。

 私たちの周りには、私たちの生活を支えてくれるたくさんの良い場所があります。そういったものに目を向けて、可能な限り利用することができれば、より充実した時間を送れるようになると思います。

 あるものを最大限に活用する視点はアート思考やデザイン思考にも関係することです。理想の生活や環境を考え、自分なりに調整したり、新たな意味を見つけ出していく。そういう思考が特に必要になるのはピンチを迎えた時かもしれません。夏の暑い時期というのは、ある意味で私たちにとってピンチの時期。しかし、そういう時期だからこそ多様な視点で考え、ポジティブに乗り越えていくことが必要だと思います。もしかしたら、考えた方法があまり一般的に行われていないことかもしれませんが、それがやる価値のあることだと確信が持てるのであれば自信をもって実行することが大切だと思います。魅力的なアートからは作者の自信が滲み出るものです。自分が良いと思ったことは率直に実行する。そういう積み重ねが自分らしい人生をつくっていくことにも繋がると思います


 最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は「夏に利用したい憩いの場」ということで「朝夕の公園」「図書館」「(自分の足で行く)景色の良い場所」を紹介させていただきました。もう暦の上ではこれから秋に向かっていく時期ですが、まだまだ暑い日が続きます。何か参考にできるものがあったというのであれば嬉しいです。

 次回はこのブログを始めて1年が経つということで、「1年間ブログを更新し続けて分かったこと」について記事を書こうと思います。振り返ると早1年という感じですが、何とか毎週更新を続けてこられました。これからさらに2年・3年と続けていきたいと考えていますので、この1年間を振り返り、ブログを書くことの魅力と今後の課題についてまとめてみたいと思います。

 それではまた!


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