今回はGoogleフォームを活用して、音楽のリクエストを生徒から集め、それをそのまま再生する私の実践例について紹介します。
コロナ禍が続き、今でも給食時間は黙食をしている学校が多いかと思われますが、黙食をしていると、食器の音や「ズズズッ」という汁系の食べ物をすする音が気になってしまうという人もいるのではないでしょうか。そのような黙食の気まずい雰囲気を打破するべく、給食時間に音楽を鳴らしたり、テレビやビデオを流したりする先生もいるのではないかと思います。
私もこれまで給食時間に体育会などのイベントの動画や、合唱曲の音源を流すなどして黙食の静寂を破ることはあったのですが、継続性がなく、聴いている側としても、ひたすら合唱曲の音源を聴かされても多くの生徒が嬉しくなるようなものでもありません。どうにかして生徒の主体性を生かして曲を集め、手軽な方法で再生できないかと考えたところ、Googleフォームで音楽のリクエストを集めるという方法を考えました。
Googleフォームで集めたデータはスプレッドシートに変換
フォームの良いところはスプレッドシートにデータが変換されるということです。スプレッドシートに変換されたデータは一覧で見やすく、入力された曲名をそのままGoogle検索してYouTubeにアクセスし、再生することができます。単純に音楽を再生しても良いのですが、曲に対する思いなどをフォームに入力してもらうようにすることで、まるでラジオ番組のように音楽を紹介できるようにしています。ちなみに音楽の再生はCDラジカセにAUXでPCと繋いで流すようにしています。
私は朝の健康観察や連絡で活用しているGoogleカレンダーに音楽リクエストのフォームのリンクを貼り付けているので、リクエストされる曲は日々増えていきます。そうなると、どの曲を再生したか覚えておくことができなくなります。日々の業務のことを考えると、そのようなことに頭のメモリーを使うわけにもいかないので、私は再生したものはセルを塗り潰し、何を再生したか分かるようにしています。
合唱曲の選曲にも役立つ 私が勤務する中学校では、2年生と3年生は合唱コンクールの曲を自由に選ぶことができます。フォームで候補曲を集め、給食時間に再生することで黙食の気まずい静寂を破りつつ、合唱曲を考えることもできるため一石二鳥となっています。
スプレッドシートは、テキストにリンクを埋めることができるため、合唱曲の候補となって、繰り返し同じ曲を再生したい時にはYouTubeのアドレスをコピーして、リンクを埋め込むことも可能です。
教師が頑張らなくても生徒が主体性を発揮すれば自ずと発展
生徒の主体性が学校の活動のあらゆる部分で重要視されるようになった時代です。これまでは教師がしゃかりきに頑張らなければいけなかったようなことも、生徒の力を生かして楽に行えるようになってきています。もし、私が給食時間に流す音楽を探さなければいけなかったら大変で続けられません。私の音楽の世界は10年前からほとんど更新されていませんので、最近の人気曲を調べることが大きな負担になります(苦笑)。
聴きたい音楽をリクエストし、「今日は流されるかな?」という感じで、ラジオの音楽番組のようなワクワク感をある程度提供できていると、これまでの取り組みの中で実感しています。生徒のアドレスがデータで上がるようになっているので、なるべく同じ人の曲にならないようにし、幅広くリクエストに応えるように配慮しているのですが、生徒からは「今度はこの曲かけて!」と言われることもあります。
生徒の主体性に火をつけて行動に移させるというのは決して難しいことではなく、ちょっと取り組み方を工夫し、生徒の好きなことを引き出すというのが、教師の仕事として大切であると改めて感じる今日この頃です。
最後まで読んでくださってありがとうございました。今回はGoogleフォームを活用して音楽を生徒にリクエストしてもらい、スプレッドシートからGoogle検索して音楽をYouTubeで流す実践例を紹介しました。用意するフォームの項目もシンプルなので、もし給食時間に音楽を流しても良いのであれば、生徒からリクエストを集めてみても良いのではないでしょうか。
これからもGIGAスクール関係のことや、専門の美術教育関係のことを中心に実践して使えそうなものは記事にしていこうと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願いします。
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