沖縄に来て気がついたこと

  今、私は全国中学校総合文化祭沖縄大会(12月9日(土)と12月10日(日)浦添市)の見学と全国中文連の理事会、岡山県から出場する演劇部のサポートとして沖縄へ来ています。実は私、岡山県中学校文化連盟の事務局長をしていて、普段ソフトテニス部の顧問として体育連盟側の仕事をしているにも関わらず、岡山県の文化部に関する仕事もしています。そういう訳で今回沖縄に仕事で来ています。私が文化連盟の仕事もしなければいけない状態には色々と思うこともありますが…前向きにやるしかありませんね(苦笑)今回の沖縄出張もそうですが、得られることはたくさんあります。

 今回は仕事で来ているので、それほどゆっくり沖縄を観光するような時間はありませんが、沖縄に来て気がついたことを簡単にまとめてみました。普段の岡山の生活ではなかなか目にすることができないようなことや新鮮な感覚を限られた時間で発見することができました。


海が驚きの青さ


これはなんとなく知っていたことですが、沖縄に飛行機で接近した時の第一印象が「海が青い」ということです。プランクトンが少なくて水の透明度が高いため、光(主に青と緑の光)がよく反射するゆえに水がエメラルドグリーンに見えます。

 実際に自分の目で上空から見た時、本州の海では見たことがなかった光景なので大変感動しました。その後、那覇のホテルに荷物をおいてすぐに海に向かい、青い海をさらによく見ることにしました。


 海岸に出て特に印象的だったのが、テトラポットが青くグラデーションしていてとても美しかったことです。もちろん自然の砂浜も大変綺麗だったのですが、人口と自然の融合を感じる造形美がテトラポットから感じられました

 こんな美しい海を眺めながらゆっくり過ごすことができればすごく幸せだと思います。短い時間ですが公園のベンチに腰を下ろして読書していると、「またここへ来たい」「冬場は沖縄に住みたい」という気持ちにさえなりました。


飛行機と戦闘機が見える

 那覇空港からは旅客機と戦闘機が飛び立ちます。旅客機の音は岡山でも割と聞こえますが、戦闘機の音はなかなか聞けるものではありません。海岸を優雅に歩いていると突然けたたましい轟音を立てて戦闘機が飛び立っていきました。

 戦闘機はとても格好良いですが、あの轟音を毎日聞くとなると少し落ち着かないような感じもしました。アメリカ軍や自衛隊の活動によって国が守られている訳ですが、毎日戦闘機の轟音を聞くというのは、少し心の負担になるような気もしました。現地の人々はそんな音には慣れていて大して気にしていない人が多いと思いますが、基地問題で戦っている人々の気持ちが少しわかったような気もしました。


シーサーが至る所に


 沖縄と言えば魔除けのシーサーが有名ですね。本当に至る所にシーサーが設置されています。普通の家の屋根の上などにも普通にあります。沖縄の人々に愛されていることがよく分かります。当然お土産屋には色んなシーサーがあります。
 那覇のオフィス街は岡山や京都とあまり変わらない普通の大都市という感じですが、よく見るとビルの高いところにもシーサーはいました。どこにいるか分かりますか?


 拡大写真はこれです。


 こんなところにもシーサーを設置する遊び心を感じました。


国際色豊かなチャンプルー文化

 今回ホテルで滞在したのは那覇市で大会は浦添市だったので二つの街しか見られていませんが、特に那覇は国際色が豊かだと感じました。海外からの観光客が多いというのもありますが、歴史的に多くの国が交流をする場であり、戦後はアメリカの支配下にあった時代もあったということで、本州とは異なる独自に発展した文化を感じました。

 総合文化祭の見学をしていて思ったのが、沖縄のイベントや祭に対するモチベーションです。展示も素晴らしいのですが、総合文化祭のオープニングでは多くの学校が協力して劇をしていました。郷土芸能の演奏や歌、踊り、空手の演武、現代のヒップホップダンスなど様々な要素が合体して見事なオープニングでした。チャンプルーというごちゃ混ぜを意味する言葉がありますが、沖縄のごちゃ混ぜ文化によって生み出されるアート性というのは美術教育について考える上でも大切な視点だと思いました。お互いの文化を認めるどころか、それを吸収して新しい形に昇華する。そういう考え方は多様性が尊重される時代においてますます重要になっていると思います。沖縄のチャンプルー文化と自然と調和した社会は持続可能で多様性を尊重した社会の良いモデルケースと言えるかもしれません。

 国際通りはお店がたくさん並ぶ沖縄随一の繁華街で、ここに行けば沖縄の文化的なものを手軽に知ることができると感じました。沖縄の織物やガラス工芸、食文化、そういったものがこの国際通りには詰まっていました。

 アメリカ兵の使ったものを販売しているお店もあり、こういうお店も沖縄ならではですね。



沖縄に来る途中に気がついたこと

 実は私、今回の沖縄出張、初めての国内線利用でした。関空からの国際線はよく利用してきましたが、国内線は初めて、もちろん岡山から飛び立つのも初めてでした。

 岡山から飛び立って気がついたことがあります。それは岡山の自然も素晴らしいということです。12月もまだ初旬ということで山には紅葉が残っており、上空からの景色は格別でした。

 普段、山は見上げたり、遠くの山を眺めたりする程度で、山を上から見ることはあり得ません。視点が変われば見え方が変わる。当たり前のことですが、これには確かな感動があります。

 そして、遠くを見ると大きな山が見えました。蒜山です。普通蒜山は近くまでいかないと見えませんが、上空からなら遠くからでも綺麗に見えました。家から高速で1時間以上かけて行く遠い場所も、上空1万メートルのところからだとそんなに遠くに感じませんでした。

 視点が変われば普段は感じることのできない感覚が得られます。そしてそこから新しい「好き」も生まれます。沖縄の異なる文化と岡山の上空からの視点、それぞれものとしては全く別ですが、日常の世界観から離れ新しい世界観を得る点では通じるものがあります。毎日同じ生活を送ることが悪いわけではありませんが、日常から離れる体験もたくさんして、世界を広げていくことが学びという点では大切だと思いますし、そういった視点で物事を常に吸収していく基本姿勢を忘れてはいけないと改めて感じました。


 最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は沖縄に来て(来る途中に)気がついたことを簡単にまとめました。日常とは違う世界を味わうことはとても良い刺激になります。今回は沖縄でゆっくりする時間がありませんでしたが、岡山から2時間弱で行ける手軽さなので、またプライベートで行きたいと思います。

 最後に余談ですが、本州と沖縄ではサービスの質が違うということを感じました。お客さんへの対応では「丁寧に粗相のないように」というのが日本的な対応で、それゆえにやたらと対応が長くなることもありますが、沖縄はかなりその点がおおらかであまり気を使われていないことを直感しました。しかし、それゆえに不快になることは決してありません。「おいおい(笑)」と思ってしまうことはありますが。サービスの質で競争してギスギスするのも精神的に良くありませんし、その部分にお客としてこだわるのもあまり気持ちの良いものではありません。あまり細かいことを気にせず自然体で大丈夫。そんなことも改めて感じました。ルターの「自然に帰れ」が脳裏によぎった沖縄出張でした(まだ今日が12月10日で総合文化祭の最中ですが)。この後もしっかり仕事をして岡山に帰ります。

 それではまた!

 

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