2024年の振り返り 原点回帰をテーマにした1年
今年もあと数日となりました。学校は束の間の年末年始の閉庁ということで、しっかりアクティブに休んで2025年の活動に備えたいと思います。
今回は2024年の最終ブログ更新ということで、1年を振り返ります。今年の抱負は「原点回帰」ということで、身の回りのことと向き合って好奇心を働かせたり、無駄ではない「無駄」を楽しんで、その記録を日記にしたり、ぶらぶらと散歩したりする時間を行動目標にして1年間過ごしてきました。
また、結果目標として、
1.PBLを超える方法の確立
2.最終下校後1時間以内に退勤
3.ランニングの記録を更新(1週間に10km以上)
という3つの目標を設定しました。これらは概ね達成できましたが、まだまだ課題はあります(特に最終下校後1時間以内に退勤)。
抱負と行動目標、結果目標の振り返りは次の年の目標を設定する上で重要なので、毎年ブログで備忘録的にまとめるようにしています。個人的な内容ですが、やって良かったと思えることもまとめているので、読んでいただいた方にとって少しでも何か参考になるものとなれば嬉しいです。
抱負の達成度 日記と散歩でまずまず満足
今年は「原点回帰」を抱負にして、子どものような好奇心を働かせて調べたり、元々凝り性で、細かいことにこだわるのが好きだったので、他人からすると無駄と思われるようなことに対しても個人的に大切な意味を発見し、「無駄」を楽しむようにしてきました。そのために日記は毎日継続して書き、心が動いたと感じることや面白いものを発見したらメモしてきました。以前にも継続して紙の手帳に日記をつけていたのですが、今年はGoodnotes5を使って1週間7日分を1ページに分割して少しずつ書きました。時々日記ではなく考えを書き出すために使ったページもありますが、トータルで65ページ分の日記になりました。Goodnotesもアップデートして5から6にした方が良いのかもしれませんが、私的には5のバージョンで十分と感じています。ただメモしやすくて書類を整理しやすければ十分で、普段使っているiPadだけでなく、iPhoneにも同期されるので、使い勝手の良さには大変満足できています。
よく言われていることではありますが、日記を見返すと自分が何を大切にしているのか改めて気がつくことができ、日常的なことに感謝する機会をたくさん得ることができました。日記を付け続けると、自分の生活が恵まれていることをメタ認知することに繋がり、ウェルビーイングが向上すると感じています。なので、これからも継続して取り組んでいこうと思います。今年日記をつける中で原点回帰に繋がった好奇心に関することや無駄ではない「無駄」の発見や再確認の一部をまとめてみました。
◯心を静かにして丁寧に文章を書く ◯レコードを楽しむ ◯公園遊び ◯お茶の時間 ◯廃材の木材や自然の素材を制作に活用 ◯マインドフルな拭き掃除 ◯子ども心で失敗を楽しむ ◯ランニングで行きたいところへ行く ◯古いものを愛でて大切に使う ◯生徒と遊びの関係をつくる ◯散歩で発見した植物の名前を調べる ◯工芸作成はお気に入りを育てる時間 ◯ナッジ ◯好奇心を刺激する実物に触れる経験 ◯自分のものにデザインのアレンジ ◯ゼロの概念と存在
自分にとって大切なことをたくさん確認することができた日記でした。
もう一つの行動目標である散歩は当初は朝散歩する予定でしたが、なかなかそこまでの時間は作り出せず、事のついで(娘と一緒に散歩したり、下校指導ついでに散歩したり、ランニング後に散歩したり)に散歩するようにしたので、散歩はたくさんすることができました。嬉しいことに、娘も散歩が好きで、時間があればよく一緒に散歩に出かけます。
今年、時間に余裕さえあれば車ではなくランニングや徒歩移動で行きたい場所へ行くことが多くあり、大いに歩数を稼いだ1年でした。大体行く場所は数キロ圏内のところが多いのですが、時々長距離の外出でも自分の足を使いました。
大きな鳥居で有名な最上稲荷にランニングで行ったのもそのうちの一つ。ここは岡山の初詣の人気スポットですが、それゆえに1月は車が多過ぎて駐車するまでに1時間近くかかるという話を聞いていたので、「それならランニングで行けば問題解決やん!」と思って家から約13キロの道のりをランニング。帰りは半分ランニングと徒歩。目的地での時間も充実していましたが、行き帰りの時間もとても充実していました。しかも、総社市は万歩計の計測分でポイントがもらえて、それが商品券と交換となるので、たくさん走ったり歩いたりして願ったり叶ったりです。ただ、帰りは雪が一瞬吹雪いて全身びしょ濡れになったので、遠出のランニングには当然のことながら色々とリスクもあります。
自分の足で移動していると、色んな発見があり、刺激が多いので、若い感性が回復し、創造力や仕事へのモチベーションアップにもつながると感じています。車移動に比べて当然時間はかかりますが、その時間自体に価値があるので、これからもたくさん歩き、細やかな発見に感動できる機会を大切にしたいと思います。ちなみに原始人たちは今の人間の3倍ぐらい歩いていたそうで、しかも速足移動と狩の時の全力疾走でかなりの身体能力を60歳以上になっても維持していたそうです。医療技術と言えるものがなかったため長生きできる確率は今よりも低かった時代ですが、良い食習慣と運動で若い状態を維持できるということが原始人の生活から学べます。原始人の生活に戻ろうとは思いませんが、原点回帰する上で重要な要素があると思います。「原始人ならどうするか」を常々考えるようにすると、現代の生活にも生かせる発見があるかもしれません。
結果目標について
1.PBLを超える方法の確立
PBLとは課題解決型学習のことで、学習者自身がテーマに沿って課題設定し、学習を進めるという方法です。私が担当する美術は教科特性的に元々PBLの側面があり、教師があれこれとやることを指示しながら作品制作を進めない限り、自然と生徒は自ら課題を設定し、その成果を作品にして、学習成果を振り返りやレポートで検証、取り組むことのレベルを更に上げる、というサイクルが回るようになっています。これまではこのサイクルを回せるように教材を生徒の主体性が反映できる設定にして、制作の自由度を高め、振り返りとレポートを一体化させてきました。
ただ、これの難点はあくまで教師が主導する教材と授業を中心にした「学ぶための」学習形態であることです。私が考えるPBL型の授業の究極系は「研究」や「創造性のある仕事」といった自己実現を目指すものであり、これらは学びが目的ではなく手段であり、自己実現という「実績」が活動の目的になります。
ただ、そればかりを目指してしまうと「学び」本来の面白さが薄れてしまいかねません。遊びを現象学から捉えた西村清和は「遊び」は「遊びたいから遊ぶ」という自己目的的な活動ゆえに充実した楽しさが発展すると認めるように、「学び」も「学びたいから学ぶ」という自己目的的な状況が充実した学びを実現すると考えています。
ただ、遊びが高じて物凄いものが創造されることがあるように、学びが高じて結果的に偉大な発明や研究を生む可能性もあります。自己目的的な学びの楽しさを担保しつつ、最終的には自己実現にも向かうことができる。そんな学習状況を可能にする一つの方法がPBL型の学習システムであり、これをより促進する方法を考えることが必要であると考えました。そうして導入したのが「セカンドティーチャー」のシステムで、これについては前回のブログでも説明しましたが、生徒が教師と同様の立場になって授業に関わることができるようにしました。
まだこれは導入して間もないので、今後成果の検証が必要になりますが、生徒が学習活動を主体的に調整し、授業をデザインするようになれば、それは社会で美術の力を発揮するスモールステップになります。授業の中ではできることが限られますが、自分で活動を調整できるようになれば、世の中のあらゆるコンテンツが創造活動に関連させられます。つまり、自己実現をする中で、自然と学びたいから学ぶ自己目的的な活動も含まれるようになるのではないかと思います。PBLはあくまで学習をするための手段であり、学習が目的でしたが、そこからさらに一段レベルアップして自己実現とそれをベースにしたウェルビーイングが活動目的になってPBL型の学習とセカンドティーチャーとしての活動が自己実現のための手段になるわけです。
これはかなり理想論ではありますが、何はともあれ始めてみないとどうなるか分からないので、2025年は継続してセカンドティーチャーのシステムを試してみたいと思います。
2.最終下校1時間以内の退勤
2024年当初はほぼ達成していましたが、やりたい仕事が達成できないまま後回しになっていく状況だったため、途中から1時間以内の退勤は諦め、1時間を目安にきりの良いところで退勤するようにしました。
2024年の最初、1時間以内の退勤をしていて感じたのが、ひどい渋滞に巻き込まれるということです。こうなることは分かってはいましたが、部活動を終えて1時間ちょっとの間が仕事に集中できるチャンスであることを考えると、無理に1時間以内に退勤して渋滞に揉まれるのもナンセンスだと考えました。きりの良いところまで仕事をして気持ちよく退勤し、渋滞が去った時間に空いた道を帰った方がトータルで考えると良いため、今は7時前ぐらいに帰るようにしています。
7時前でも超過勤務は2時間、朝練による早目の出勤も含めると3時間の超過勤務になりますが、昔に比べるとかなり時間が短縮できています。働き方改革の話もあってこの超過勤務の時間でも問題視されるかもしれませんが、この時間設定が私にとっては現実的で、改善するならあと2〜30分程度(6時半過ぎ)早く退勤するのが限界であると感じています。これ以上は部活動の時間設定と顧問のシステムが変わらない限り難しいです。
ただ、仕事の効率UPはまだまだ改善できると思いますので、今家でやっている仕事が減らせるように、さらにICTを有効活用した業務改善に努めていきたいと思います。
3.ランニングの記録を更新(1週間に10km以上)
ランニングをしているのは体力向上とストレスのコントロールで日々活力ある生活をするためなので、マラソンに出場することはあまり考えていませんが、ランニングの合計距離は計測を始めた6年前から一貫して伸ばし続けることができています。今年も昨年を若干上回ることができました。目標に掲げていた週平均10kmはクリアできませんでした。それでも継続してランニングに取り組み、記録を更新できたことは良かったと思います。
今年記録が伸びた要因としては先にも述べたように、どこかに行くときになるべくランニングで移動したことが挙げられます。山登りするために山までランニングで行ったり、お昼ご飯を買いに行く際にランニングで行ったり、飲み会に行くために最寄り駅までランニングしたり、そんなことをしていると、自然と距離が伸びていきました。ランニングをした後は体と頭が冴えているため仕事の効率も上がるため、部活動が終了して下校指導するついでにランニングをすることが多かったのも安定してランニングに取り組めた要因です。
7月までは総社市の中心部のアパートに住んでいたのですが、家を義理の父母の家の隣に建てて8月からはそちらに引越しをしました。これまでは夜でも街灯の光で明るかったため、家に帰ってからランニングすることもできましたが、田園地帯に引越しをしたため、夜はかなり暗く、足元があまり見えないため、暗くなってからはあまりランニングに出かけなくなりました。それでも走れるときに走って結果的に昨年の距離を上回ることができました。
毎年記録を更新していると、果てしなく距離を伸ばしたくなってしまうものなので、どこかでやめなければいけないと考えていますが、とりあえずもうしばらくは無理のない範囲で記録を伸ばし続けられたらと思います。
2024年全体を振り返って
抱負、行動目標、結果目標それぞれ完璧とまではいかなくてもまずまず達成できた2024年だったので、それなりに新年の目標設定を生かすことができたと思います。原点回帰しながら本来の好奇心を発揮して、やりたいと思ったらなるべく即行動することができました。その影響もあって少々多忙感はありました、良い経験を積むことができたと思います。
まだまだ目標に掲げたことについては改善の余地があるので、どれも今後も継続して取り組んでいきたいことですが、来年はまた違う目標を設定して自分の可能性を広げられるようにしたいと思います。来年の目標についてはまた新年1発目のブログでお話ししようと思います。まだ考え中なので、元旦登山や初日の出を拝みながら考えようと思います。マインドフルな時に良い閃きもあるものです。このブログ名にセレンディピティという「思いもよらない偶然、幸運」を意味する言葉を使っているのも、楽観的に「何か良いことがある」と運命を信じているからこそ。来年もやりたいと思ったことに気楽に取り組んで、その中で良い発見をしていきたいと思います。
最後まで読んで読んでくださってありがとうございました。2024年のブログはこれで終了します。また来年も週1回の更新を継続できるよう、普段から学び、挑戦していきたいと思います。年末年始はスケジュールがパンパンになっていてコンディション維持が難しいですが、来年も元気に始動できるよう、なるべく健康的な生活を心掛けたいと思います。とりあえず今は元旦ランニングと登山、初日の出がとても楽しみです!あと御神籤も。なんだかんだ迷信深いところがあります(笑)
それでは皆さま、2024年ありがとうございました。良いお年をお迎えください。
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