家庭でつくれるちょっとした幼児用のクラフト① 〜手作りスリッパ〜

 今回は家庭でできるちょっとしたクラフトで幼児用のものを紹介します。ただ、今回は幼児用のものを手作りすることの意義がどちらかと言うとメインで、今後は幼児用のクラフトについて紹介できるものがあればブログで書こうと思います。

 実は2歳の娘が、かねてよりスリッパが好きで、私や義理の母のスリッパをしばしば奪って履いてきました。当然大人用なので履くには履いてもブカブカなので思うように動けない。そんな状況にもめげずにスリッパをこよなく愛し続けている様子を見て、娘用のスリッパを用意しようと考えるに至りました。

 今回紹介するスリッパの作り方はとても簡単な方法で、布と厚紙とミシンがあれば1時間程度で作ることができる簡単なものなので、もし興味があればやってみてください。


用意するもの(ミシン、裁縫道具以外で)

厚紙、布

 まずはスリッパのベースになる台の部分を作成するために、子どもに足を紙の上に置いてもらい、周囲を縁取ってサイズを決めます。作成例の写真は足型をかいた直後に思いっきり娘に落書きされました…。何はともあれ、この型取ったものを厚紙に写して切り取り、布でカバーして底と中敷を作ります。底になる部分には伸びが良く、包み込む形を作りやすい靴下の布(使い古して穴が空いたもので十分)がお勧めです。

 厚紙に靴下の布を仮で縫い付けて底部を作り、中敷用の布を反対側からセットしてミシンで一気に底部、厚紙、中敷を合体させて台の部分は完成。中敷の布を合体させる前に、厚紙との間に何枚かクッションになる布(今回は靴下の布を使用)を入れて履き心地を改善するのも良いかと思います。甲の部分を中敷に挟み込むと商品らしくなりますが、今回紹介するものは台の部分と甲の部分を分けて作成しています。



 甲の部分も厚紙を布でコーティングして、最後は手縫いで台の部分と合体して完成。甲の型紙はアーチ系でつま先に行くほど萎んでいくように、曲線的な形にすることが大切です。今回、甲の表はジーンズ生地、裏側は靴下の生地にしています。

 クオリティーにこだわるのであれば、もっと手の込んだ制作方法もありますが、この方法であれば手軽なので、すぐに完成します。ちなみに、スリッパが完成するや否や、早速娘は嬉々としてスリッパを履いて動き回っていました。こういうのを見られるのは親として幸せです。


幼児の目の前で作る意義 〜家庭で創造活動を〜

 スリッパはその気になれば100均でも幼児用は買えるため、コストは手作りの方が多少は安いかもしれませんが、タイパで考えると購入した方が合理的ですし、物としては優れていて使いやすく丈夫である可能性が高いと言えるでしょう。しかし、幼児の目の前でこういったものをつくる光景を見せることによる教育的効果を考えると、作れるものであれば幼児の目の前で作ってみせたり、可能であれば一緒に作る機会にすることが大切だと思います。なぜなら、作ることによって得られる楽しさや達成感は非認知能力(好奇心やがんばる力、コミュニケーション能力などテストの点数で測ることが難しい力)を育む非常に重要な要素になるためです
 子どもは親や身の回りの人のやることを真似しながら技術や知識を身につけていきます。それゆえに、身近で信頼関係のある人がどのような人であるかが子どもの成長に大きな影響を与えることになるのは想像に難くないことでしょう。親が子どもの目の前で楽しそうに何かをつくっていれば、それは子どもの創造活動に対するポジティブなマインドセットを醸成する可能性が高くなりますし、読書や研究好きな親で日頃から本と向き合う姿を見せていれば、子どもも自然と本を読むようになるでしょう。スマートフォンに夢中になっている親の姿も子どもは勿論見ているわけです。教育の第一義的責任は保護者にあることを自覚し、親がまずは手を動かして何かをつくったり、意欲的に何かを学ぶ楽しさを子どもに見せることが大切です。
 子どもが親の姿を見て「やりたい」と思えるようになれば、自然と活動が発展していきます。その場に親も一緒になってサポートしたり、活動を促進する問いを設定したりして豊かな経験を積み重ねていく(ここで間違っても細かな指示で子どもの行動をコントロールしようとしないことが大切で、「教える」のは最後の手段)と、自分でつくることが当たり前になります。さらに、そこに他の学習で身につけた様々な知識や技術を取り入れると、創造力はより一層レベルの高いものになることが期待できます。
 つくる楽しさを見せ、一緒に創造行為を楽しむ。そんな時間を親子で送ることができれば、それも幸せな時間です。そんな充実した時間は100均やホームセンター、ネットショッピングでの買い物で得られることではありません。家庭で創造活動を楽しむ時間をできるだけたくさん取れるようにしたいものですね。

 最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は家庭でつくれるちょっとした幼児用のクラフトということで、手作りスリッパを紹介し、幼児の目の前で創造活動する意義についても説明させていただきました。何か参考になるものがあれば嬉しいです。
 これからも子どもの興味を刺激できるクラフトを作成したり、体験を考えたりしていこうと思います。自分の子どもから学べることが日々あるので、またブログにできることがあれば書こうと思います。
 それではまた!

コメント

このブログの人気の投稿

Google classroomを活用した美術科における振り返り活動 vol.1

授業資料とChatGPTでGoogleフォームの練習問題を短時間で作成

Canvaのクラス招待をGoogleクラスルームでスムーズに 〜みんなが使いやすいCanvaの導入〜

Googleフォームを活用した対策問題