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5月, 2025の投稿を表示しています

二女が誕生!

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   先日5月27日に第2子の女の子が誕生しました。名前は紗良で、「優しく、しなやか」に良く育って欲しいという願いを込めて名付けました。VUCAと呼ばれる変化の激しい時代ですが、そんな世の中を柔軟により良く生きて欲しいと思います。 命名書の作成にあたって  デザイン画の写真撮影は外の光で  今回も命名書はオリジナル作成です。スケッチブックに透明水彩と色鉛筆で描き、スマートフォンで撮影したものをデザインに利用しました。ちなみに屋内の場合で撮影するのであれば明るくクリアな写真にするにはライティングをかなり工夫する必要がありますが、 外の光の中で撮影すれば簡単にクリアな写真が撮影できます 。 上の写真を見比べるとよく分かりますね。屋内でクリアな写真を撮影するにはライトにトレーシングペーパーを被せて光を柔らかくしたり、カメラ自体の設定を調整したりと、難易度が高いですが、昼間の太陽光はその点、バランスの良い光で光量も十分なので綺麗に撮影できます。  ちなみに、屋外の方が綺麗に写真撮影できる理由をChat GPTにまとめてもらうと以下のようになりました。 1.  自然光のスペクトルの広さ  太陽光は 全ての色の波長(スペクトル)を均等に含んでいる ため、色の再現性が非常に高いです。 一方、屋内のルームライトやデスクライトは、 赤や青の波長が弱かったり、特定の色が強すぎたり して、色が実物とズレやすくなります。 2.  光の拡散性とやわらかさ  屋外(特に曇りの日)は空全体が光を拡散して、 影が柔らかくなり、ムラのない均等な照明 になります。 室内照明は点光源(LED・蛍光灯)が多いため、 作品の表面に強い影やハイライトが出やすく なります。 3.  光量(ルクス)の違い  屋外はとにかく光量が多い(晴天時10万ルクス以上)ため、 ISO感度を下げて、ノイズの少ない綺麗な写真 が撮れます。 室内だと光量が足りず、 シャッター速度を遅くしたりISOを上げたりしてブレたりノイズが出たりしやすい です。 4.  光の色温度(ホワイトバランス)  太陽光(昼間)は約5500Kで、白として自然に感じる色温度です。  室内のライト(特に電球色)は3000K前後で 黄ばんで写る ことがあり、ホワイトバランスを手動で調整しないと実物と異なる見た目に...

アート&クラフトプロジェクトについて

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   今回のブログはワークショップの紹介です。今年の抱負としてあげていた、休日に美術室を開放してアートとクラフトをじっくり楽しめるワークショップの実施に向けて、まずは平日に勤務校の保護者を対象にワークショップを行うことになりました。当初の予定では2学期と3学期にそれぞれ1回ずつ、計2回休日に開催する予定でしたが、校長に計画を説明した際に、「どうせならPTAの研修会も併せてやれば良いのでは」と提案をされ、1学期にも開催することになりました。本来なら丸一日自由に造形を楽しむプランでしたが、PTAの研修会を兼ねるということで、最大3時間、基本2時間という短時間での開催となります。  美術室で長時間マインドフルに創造活動を楽しめることが本ワークショップ(倉北アート&クラフトプロジェクト)の主旨なので、個人的には3時間以上やりたかったところですが、2学期と3学期のワークショップに向けた試行にはなるので、良い成果が得られるように準備を進めていきたいと思います。  今回はこのワークショップを開催するに至った経緯と活動の狙いについて説明させていただきます。 休日に学校を開いて創造活動を楽しむ場へ  私は、 学校という場は地域の人々に大いに使っていただき、スポーツや文化的な活動を楽しむ場として役立つポテンシャルを持っている と考えています。実際に体育館では部活動がない時には施設開放が積極的に行われていますし(平日の夜間は毎日利用されています)、私も部活動以外のソフトテニスのクラブ活動でテニスコートをよく借りています。このように、グランドや体育館の施設開放は割と行われていて、地域の人々の生活の充実に貢献していると言えます。  スポーツ関係での利用が盛んであれば、 美術室や調理室、木工室や金工室、音楽室なども地域の人々に使っていただき、文化的な活動を促進する役割を果たしても良い のではないかと私は考えています。なので、今年の抱負に休日の美術室開放を掲げて、実施に向けて準備をしてきました。 福武教育文化振興財団の助成  ただ、実施する際に必要となるのが活動費です。美術室が利用できると言っても、接着剤や画用紙などの材料や消耗品は学校の予算や教材費で購入したものなので、ワークショップで自由に教室のものを使えるわけではありません。ワークショップを実施するにあたって、材料や消耗品は購入する...

色彩の学習を促す教材① 〜パレット絵画〜

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 今回は色彩の学習を促す教材の紹介をします。色彩の学習に関しては「色の三要素」「対比」「トーン」など座学的なものも多少は行いますが、私は実際に絵具を使って実験的に色への理解を深める方法をこれまで実践してきました。知識は大切ですが、絵の具で遊びながら色をコントロールする楽しさを知ることが何よりも大切だと考えています。  今年度授業で扱う色彩の教材は過去の反省を元に作成し、より体系的に色彩への理解を深められるものにしました。美術教育に携わる人だけでなく、絵画を描く際にパレットがイマイチ良い感じに使えておらず、色塗りが苦手だったという人にとっても、色彩を扱う上での参考になれば嬉しいです。 パレットを生かした絵画ですぐに混色の実験  これまでは色彩の学習の導入として三原色をスケッチブックに出し、自由に絵具を混ぜて色を作るという方法を取ってきました。これはこれで生徒は楽しそうに色を混ぜて色を濁らせたり、虹色にグラデーションさせて楽しんできたわけですが、その後パレットを活用する際にイマイチ色彩の学習として取り組んだことが生かされていませんでした。このような状況を踏まえて、教材を考える必要があると感じてきました。   以前の色彩の学習  以前のものは最初に三原色を出して「自由に混色」→「色彩の学習で色の知識を身につける」→「三原色+白+黒で自由に混色しながら抽象画」という流れで、スケッチブック上に無限の色を作ることを目指して取り組んでいました。  混色の仕方は自由で、生徒は思い思いにスケッチブックを色で塗りつぶしている印象でした。 今年のもの  今回はケント紙にパレットの図を印刷したものを用意し、最初に三原色をパレット画用紙に出して「なるべくたくさんの色を作る」→「色彩の学習」→「再度三原色で混色+全色利用(何色出すかは自由)」→「色を作りながら抽象画、具象画」という流れで取り組みました。  スケッチブックに自由に混色を作る場合と、パレットの印刷を施したものを使って混色を作る場合では、生徒の取り組み方に大きな変化が見られました。  以前は造形遊びの要素が非常に強く、混色を狙って作るというよりは遊んでいるうちに偶然混色がたくさん生まれるというタイプのものが多かったのですが、今回はかなり色の扱い方を研究している様子が伺えます。  2つの教材は方向性が異なるため単純比較で良し悪しを決め...

色光の三原色体験装置

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 今回は色への興味・関心を促す美術室の仕掛けを紹介します。昨年度からナッジという行動を良い方向に促す仕掛けについて研究と実践をしており、美術室の環境改善をこれまで以上に図っています。その一環で、今回は色光の三原色を体験できる装置をつくり、生徒が自由に色光の実験ができるようにしました。簡単な装置なので、もし今回の内容をご覧になって、興味をもっていただけるようでしたら、是非作ってみてください。美術室の仕掛けだけでなく、子どものいる家庭であれば「色で遊べるおもちゃ」「色に関する自由研究」としても使えます。色の面白さに触れて、自然と色について学ぶ。そんな状況をこの装置によって生み出せたらと思います。 用意するもの  この装置を用意するにあたって用意するものは以下の通りです。 1.ライト(100均で十分)3本 2.油性マーカー(赤・黄・青)かカラーフィルム(赤・黄・青) 3.白い紙(画用紙や白い紙をラミネートしたもの、ホワイトボードでもOK)  以上のものを用意すれば簡単に装置を作ることができます。  作り方も簡単で、3本のライトにそれぞれ赤・黄・青の色を施して、光の色を変えるだけです。後はこれを白い紙の上にそれぞれ照らして光を重ねると、色の変化を見ることができ、三原色が重なると白くなるということも分かります。  とてもシンプルな装置ですが、生徒の反応は上々で、教科書や美術資料で三原色が重なると白くなるということを知識として入れた上でも、実際に目の前で光が白くなるのを見ると「おぉ!」という反応が見られます。こういう生徒の姿を見ていると、 実際に自分の目で現象を確認することが極めて大切で、光が白くなるのを確認するだけでなく、ライトを動かして色の重なり方や色の変化を確認したりするなど、色んな要素が付随的に学習されていきます 。反射によって微かに机の上に三原色の重なりが映し出されることなども、理解との教科横断的な学びを促すポイントになります。  ちなみに、この装置のライトを保管するものはロール紙の芯を切ったものを使わなくなったレコードに接着して、ライトを立てて保管できるようにしています。ちょっとした遊び心で実用性もあるアート作品がリサイクル品でできるということを見せることも大切にしています。 色光の学習を色彩の学習への起点に  色光の三原色の装置で遊びながら光と色彩について学び、光...

障子紙を利用した手軽にできる蛍光灯カバー

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   今回は障子紙を利用した蛍光灯カバーの紹介をします。意外と簡単に制作できて、材料も100均で手に入るので手軽にできます。これをするだけで、ただの無機質な蛍光灯が光と模様による美しい造形物に様変わりします。今回は作業手順について簡単にまとめましたので、興味があれば是非やってみてください。 障子紙を適切な大きさに切って折り畳んで切り絵にする  障子紙は大体180cm × 90cm以上あるので、蛍光灯のサイズに合わせて切ることをおすすめします。切った障子紙は4等分や8等分に折り畳み、模様を切り抜けば、一気に切り絵が障子紙全体にできるので、割と短時間で切り抜き作業が完了します。  薄く下がきを施します。切り抜く際には障子紙がバラバラになったり、強度不足になったりしないように計画的に作業する必要があります。障子紙の外枠の部分はあまり切らずに残しておくと形がまとまりやすいです。  切り抜く模様に関しては何でも良いでしょうが、私は今回和柄を参考にして切り絵を作成しました。 和柄はシンプルですがとても洗練されていて、デザインに利用しやすいのがメリットです。障子紙との相性も良く、とても上品な雰囲気の切り絵ができます 。  計算して模様を配置すれば、畳んだ障子紙を開いた時に一定の模様にすることもできますが、少し違いを生み出して遊び感を出すのも良いと思います。 障子紙を重ねて模様を目立たせ光を柔らかくする  切り抜いた障子紙をそのまま蛍光灯に被せても良いですが、これでは蛍光灯の光が切り抜きの隙間から見えすぎてあまり格好が良くありません。光が強すぎると和柄もあまり目立たなくなってしまうのも難点です。   これを解決するのが障子紙を上からもう1枚重ねて蛍光灯をカバーする方法です。これによって和柄がよく見えて光も柔らかくしてくれます 。障子紙の固定は剥がれにくい業務用のマスキングテープを利用しています。  上の写真を見れば障子紙を重ねた場合とそうでない場合の差がよく分かると思います。ちなみに天井に向かってプロジェクターの光を放っているため、天井がムーディーな感じになっています。  このプロジェクターは元々は普通教室に配備されていたものです。昨年度65型のモニターが普通教室に全て配備されたため、プロジェクターが不要になって余っていたものを使っています。時々メディアアート系の動画を流し...