簡単に作って遊べるおもちゃ② 顔パーツの切り絵
今回は簡単に作って遊べるおもちゃシリーズで、切り絵の顔パーツについて紹介します。これは、もうすぐ3歳になる娘が最近とても楽しく遊んでいるおもちゃで、顔のパーツを切り絵で作り、組み合わせるというものです。とても簡単にできる、おすすめの手作りおもちゃです。遊びの発展性や子どもの造形感覚を育てる点でも可能性があると考えていますので是非作って遊んでみてください。
画用紙に着彩してパーツを切り抜く
まずは画用紙に色を塗ることを子どもと一緒に楽しみます。色を塗るという単純な行為でも子どもにとって、絵具を水で溶いて筆で白い画用紙に着彩するのは楽しめるものです。そして大人にとっても筆で広い面積を塗ることは気持ちの良いことだと思います。先日、小学校の図画工作部会の研修会で講師を務めた際に、参加された先生が画用紙に遊び感覚で色を塗ることが改めて気持ちの良いことで普段使っていない脳がすごく刺激されている感じがすると言っておられました。塗り方も色々ありますし、混色したり、水の分量を変えたり、着彩だけでも多様な経験ができます。それゆえに、充実した着彩体験ができる機会は特に子どもにとって大切です。
画用紙を着彩したらハサミで切り抜きます。この際、顔のパーツを単純化した幾何学的な形で切り抜くことが大切です。シンプルな形で顔のパーツを切り抜くことで、構成のアレンジを柔軟にすることができます。
パーツの組み合わせ方をアレンジして遊ぶ
顔のパーツを増やせばアレンジの幅が広がります。アンパンマンに帽子と髪の毛を加えたらほぼジャムおじさんになりました。パーツをこのように増やすことで組み合わせのパターンも広がり、より発展的に遊べるようになります。
ちなみにこれは娘が作ったバイキンマン。微妙に本来とは違う構成ですがこういう多様なパターンを楽しむことができるのもこの切り絵のおもちゃの良いところだと思います。
大人がわざと間違えることの意味
アンパンマンとバイキンマン、ジャムおじさんのパーツを組み合わせて全くの新しい顔を作るのも楽しい遊びになります。
大人がわざと構成を間違えることも子どもにとって遊びをより楽しいものにします。「バイキンマンってこんな感じやったかな?」と言いながら髪の毛をつけてみたり、「アンパンマンのツノって1本やったっけ?」と言いながら配置していると、「違うよ!」とゲラゲラ笑いながら指摘し、自分で作ろうとします。こうして大人が間違える姿をたくさん見せて、間違える楽しさを涵養することも教育上大切なことだと思います。
大人や教師は子どもたちのお手本にならなければいけないと強く思いすぎて、自分にも子どもたちにも正しいことばかりさせていると、子どもは反発しますし、自分にとってもストレスで苦しくなります。正しいことを大人が子どもに教えることは大切ですが、常にそればかりというのは中・長期的に見ると大人にも子どもにも無理が出てしまいます。時には間違えることの大切さ、そしてそれがあるからこそ楽しさも生まれるというポジティブなマインドを遊びを通して子どもたちの心に育てることも大人、そして教師の役割だと考えています。



 
 
 
 
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