ハロウィーンのパンマグネット
今年のハロウィーンも例年のように"Trick or Treat"を言ってきた生徒にはお菓子ではなく達脇ベーカリー特製パンマグネットをプレゼントしました。毎年やっていることなので、パンがもらえることを知っている3年生が次々に"Trick or Treat"を唱えに来て今年も用意したものは全てなくなり、実家の達脇ベーカリーの宣伝をすることができました。
毎年やっていると、材料や表現方法が改善されて、昔に比べると質の高いものができるようになってきました。質感に拘ろうと思えば制作に多大な時間をかければ、より本物らしさを出すことも可能ですが、さすがにそこまで手間をかけて作る余裕もないので、短時間でそれほど負担なくそれらしいものを作る方法を考えてきました。
今年のものは樹脂粘土とアクリル絵具で作成し、短時間で簡単に作れて質も高いものができる手応えを掴むことができましたので、制作方法を紹介します。
最初にベースの生地を作成
短時間で制作できるパンのマグネットですが、今年は効率よく作成するために仕込みの作業をしました。最初に(軽量)樹脂粘土にアクリルガッシュを混ぜて生地の色を作り、マグネットを入れて成形します。この状態でとりあえず粘土を乾燥させ、ひび割れがあれば残しておいた粘土を擦り込み、表面を整えます。サンドペーパーで軽くやすりがけすれば綺麗に形は仕上がります。
こうしてベースを作っておくと、この後にアクリル絵具で着彩する際に表面が固まっているため作業がしやすいです。粘土が乾く前に着彩すると、粘土のひび割れを修復する際に着彩した部分にかぶってしまい、着彩した労力が無駄になります。今年は1週間前から制作を始め、ハロウィンの2日前までしっかり乾燥させて固めた上で着彩しました。
アクリル絵具でパンの表情を再現
生地を着彩する際には不透明のアクリルガッシュを使ってしっかり生地を着彩し、仕上げで色を調整する際には透明のアクリル絵具を使って色に深みを持たせるようにしました。アクリル絵具は透明度が高いため塗りムラが出やすいですが、だからこそ本物の完全に均一ではない色の調子を再現することが可能です。
アクリル絵具は重ね塗りや盛り上げて描く方法に適しており、細かい質感を絵具自体で表現することも可能です。過去には砂を絵具に混ぜてボンドで表面に接着させてザラザラ感を表現するという方法も使ってきましたが、アクリル絵具であれば、絵具だけでできるため作業が簡単になりました。ちなみに細かい表現をする際に筆で厚みのある細かい点描は難しいため、爪楊枝を利用して点描表現しました。
最後は表面をより堅牢にするため、ウレタンニスでコーティングして完成させました。細かい工夫になりますが、パンの表面は卵を塗ってから焼くため艶があり、これを表現するために艶ありのニスを使い、卵を塗らない底の部分は艶消しニスを塗りました。艶消しと言っても、若干艶は出ますが、艶ありとは質感がやはり異なるので、ニスを分けることによる効果は多少はありました。
時間さえあれば、もっと質の高いものは作れると思います。来年はさらに良いものができるよう、材料と表現方法の改善ポイントを見つけ、さらに効率を上げてたくさんのパンマグネットを作成できるようにしたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は樹脂粘土を用いたパンマグネットの制作方法について紹介しました。材料は全て百均で購入できるので、是非パンに限らず色んなものを作成して楽しんでみて欲しいと思います。
それではまた!


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