簡単に作って遊べるおもちゃ③ オリジナルパズル

 


 今回は簡単に作って遊べるおもちゃシリーズでオリジナルパズルを紹介します。今回紹介するのは100均でも買えるパズルの紙(2枚入)に絵を描いて作成するパズルです。子どもが遊べるだけでなく、親にとっても絵を描く良い機会なので、是非一度やってみて欲しいと思います。


子どものリクエストを基に画面構成

 サプライズでパズルを作成するのも良いですが、娘(3歳)から内容についてリクエストをもらい、なるべく一緒に作成するようにしました。リクエストの結果、ブラキオサウルス、ティラノサウルス、トリケラトプス、プテラノドンという定番の恐竜になりました。娘に一緒に作っているという感覚を持たせること自体が大切なので、絵のモチーフになる参考画像のリクエストも子どもにして決めてもらいました。


 オリジナルのパズルを作ることは子どもだけでなく、親にとっても良い経験と思い出になります。今回、このパズルの絵を描くにあたって奥さんのリクエストも反映して景色を描きました。「どうせなら飾れるものにして欲しい」とのことで、構図の大体の案を出してもらいました。火山は北斎の凱風快晴をオマージュしたものになっていますが、これは私のこだわりです(笑)

画材はアクリル(ガッシュ)を選択

 画材の選択は大切で、パズルのような触って遊ぶおもちゃの場合、濡れた手で触っても絵の具が手につかないものにする必要があります。なので、画材はアクリル(ガッシュ)を選び、耐水性の堅牢な画面になるようにしました。

 画面をより堅牢に仕上げるのであれば、ニスを塗っても良いです。しかし、注意点として、ニスを厚く塗るとパズルのピース側面にもニスがついてしまい、パズルの枠内に収まりにくい状態になってしまう可能性があります。ニスを塗る場合は薄く伸ばして使うのが良いでしょう。


着彩の手順を子どもに見せる

 画像には残っていませんが、このパズルの絵を着彩する過程では最初に三原色をベースにして画面を大雑把に分けて着彩するところから始めました。そこから徐々に色を重ねたり中間色を作って細かく描きこんでいきました。この方法は油彩画や水彩画で使われる描き方の一つで、私の美術の教材にもこれに関係したもので三原色水彩画というものがあります。

ブログ記事:三原色水彩画で色彩について学ぶ




 色をそのまま置き換えて着彩するのがシンプルですが、それではモチーフの色に縛られる描き方から離れられなくなります。色を自在に調整して創造性のある着彩ができるようになれば、イメージを色で表すことが可能になります。そういう色の使い方を子どもに見せることは大切なことだと思います。

 ちなみに私がパズルの絵を描いている最中、娘は横で別の画用紙をアクリルガッシュで塗りつぶしていました。親子で一緒に絵を描く時間は大切にしたいと思いますし、今後スポーツなども一緒に楽しみたいと思います。


要求は増えるもそれをチャンスに


 恐竜パズルができたら早速それで遊び始めたのですが、しばらくすると「アンパンマンのパズルが欲しい」と言い始めました。時間的には部活動に行かなければいけない時間が迫っていましたが、アンパンマンのパズルならすぐに描けると思ったので即作成。人気キャラを使ったものなので、オリジナルパズルとは言い難いですが、それなりのものが20分ぐらいでできました。(恐竜は2時間半かかりました…)

 一気にパズルが2つでき、おもちゃが充実しました。パズルを購入するのも良いですが、余裕があれば子どもと一緒に作成する機会にしても良いと思います。絵が得意ではなくても子どもからすると親と一緒に考えて作成したパズルというだけで十分な価値があります。そして、欲しいものがあれば自分で作るというマインドセットを育てることも大切だと思います。子どもは親の姿を見て成長することを考えると、こういった創造行為を親も楽しんで取り組み、その魅力を子どもに伝えられるようにしたいものですね。


教育玩具としてのパズルの効果

 パズルは教育玩具として様々な効果を期待できます。

  • 手先の器用さ(巧緻性)の向上:ピースをつまむ、動かす、はめるという一連の動作を通して、指先や手首の筋肉が鍛えられ、巧緻性が養われます。
  • 集中力の養成:完成という目標に向かって、一つ一つのピースを注意深く見て、正しい場所を探してはめていく過程で、自然と集中力が身につきます。
  • 想像力・空間認識力の向上:完成形を想像しながらピースを配置することで、想像力や空間を認識する能力が高まります。特に立体パズルは空間認識能力の向上に役立つと言われています。
  • 論理的思考力・問題解決能力の育成:どのピースがどこにはまるかを考え、試行錯誤しながらパズルを完成させる過程で、論理的に考える力や問題解決能力が育まれます。
  • 達成感と自己肯定感の育成:パズルを完成させた時の達成感は、子どもの自信に繋がり、自己肯定感を高めます。
  • 記憶力の強化:ピースの形や絵柄を覚え、適切な場所を探すことで、記憶力を高める効果も期待できます。
  • 忍耐力と粘り強さの養成:難しいパズルでも諦めずに取り組むことで、忍耐力や粘り強さが養われます
 これらの効果は、就学前の乳幼児期から、子どもの発達段階に合わせて適切な難易度のパズルを選ぶことで、より効果的に引き出すことが期待できます。そんなパズルを親も一緒になって作り、絵を描く楽しさも味わえるのであれば一石何鳥にもなる充実した時間になるのではないでしょうか。


 最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は簡単に作って遊べるおもちゃシリーズでオリジナルパズルについて紹介しました。材料は全て100均で用意できますので、興味がありましたら、是非オリジナルパズルを作成してみてください。何だかんだ親からすると子どもの喜ぶ姿を見られるのが嬉しいものですね。

 また簡単に作って遊べるおもちゃを作り、紹介したいと思います。

 それではまた!

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