夏(休み)に行いたいネガティブ・ケイパビリティを伸ばす活動
夏休みが始まって早くも1週間が経ちました。私はこの1週間に岡山県総合体育大会、三者懇談、中教研の研修、午前ソフトテニス部・午後美術部の活動のためほとんど休みがない生活を変わらず送っています(苦笑)。
今日は仕事が入っていないので、久しぶりにゆっくりする時間が取れて夏休みらしい生活を少しは送ることができています(土日に休むのは普段と何ら変わりがありませんが…)が、やらなければいけないことは学校の通常の業務以外にも色々とあるので、寸暇を見つけてこうしてブログを書いています。
なかなか休む暇もないぐらいに忙しい夏休みではありますが、それでも普段に比べると多少は自分のやりたいことにも取り組めるということで、今回は夏に行いたいネガティブ・ケイパビリティを伸ばす活動について考えをまとめてみました。ネガティブ・ケイパビリティとは「すぐに答えを求めず、困難なことや不確実なことに耐えて、粘り強く考えたり、行動したりする力」のことで、VUCAと呼ばれる現代の状況において、非常に大切な力として認識されるようになってきました。私の勤務校でもネガティブ・ケイパビリティを大切にした教育に取り組んでいこうとしています。
私は普段の教育活動や自分自身の生活から、ネガティブ・ケイパビリティを伸ばす機会や環境を充実させることが大切であると考え、教材研究や部活指導、日々の習慣づくりに反映させてきました。
今回まとめる内容は教育活動だけでなく、普段の生活にも生かせることが多いと思うので、参考にできるものがあれば幸いです。
1 心身を健康に保つ適度な運動
夏休みは普段よりも職場にいる時間が短いため、運動をする時間を増やすことができます。私は以前にもブログで書いたことがありますが、夏休み期間はランニングに出かけやすくなるため、1年間でも一番走行距離が伸びる時期です。夏にランニングするのは率直にハードですが、家に帰ったら冷水シャワーで汗を気持ちよく流したり、心地よいエアコンの部屋が待っていることを考えたりすると、辛いランニングにも耐えることができます。ランニングをしている最中はひたすら苦しさと戦うのみですが、いつかこの苦しさから解放されて快感が得られると思うと、無心で走ることができますし、案外あっという間に予定していたランニングを終えることができます。ちなみに、私は比較的涼しい朝であればランニングの距離は長めにして、気温が上がってからは短い距離にして短時間高強度型にすることで熱中症のリスクを減らすようにしています。
家に帰って冷水シャワーを浴びている時に得られる達成感と心地よさ、そして水分補給で体を潤す快感、こういったものがセットになっているのが夏のランニングです。これらによってドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌され快楽や覚醒、集中力を高める作用があるだけでなく、活動のエネルギーを生み出すミトコンドリアの機能向上にもつながるとされています。心身のコンディションが良くなることが実感できる活動は習慣化しやすいと考えられます。
夏場に運動をして体を鍛え、しっかり汗をかいた上で栄養補給をすることで、夏バテとは無縁の生活を送ることができるのも、ネガティブ・ケイパビリティを伸ばす素地を作ることになると思います。元気な体と心がないと苦しいことに挑戦しようと思うことすらできません。秋になると気候が落ち着いて運動や文化的な活動に励みやすくなりますが、その時に心身のコンディションが整っていないと、せっかく挑戦しやすい時期になっているにも関わらず、その期間が回復期間になってしまい、整った頃には冬を迎えて家の中でぬくぬくと冬眠してしまうことになりかねません。
夏を健康的に乗り越える生活習慣の確立と、その中で育むネガティブ・ケイパビリティ。これらの成果の実感が秋に遅れてやってきます。このことを信じて夏の運動を大切にしたいところです。
2 適度に難しい本や研究
夏休みは普段に比べると読書する時間がたくさん取れるので、小説のようなサラッと読めてしまうものも良いですが、哲学書のような読むのが難しい本に挑戦するようにしています。普段は仕事で疲れ切って風呂上がりはすぐに寝てしまうため、難しい本を読んだら1ページも読まないうちに寝てしまいますが、夏休み中であれば難解な文章を読むだけの余裕が体力的にも時間的にもあります。
小学生や中学生の夏の課題で自由研究がありますが、これは大人になっても大事なことで、私も普段から研究には勤しんでいるつもりですが、どうしても日常の業務の中で研究が疎かになってしまいます。しかし、夏休み期間はじっくり本を読んで思考を深める時間が取れるので、研究が充実します。
難しい本を読んだり、研究したり、こういったこともネガティブ・ケイパビリティを伸ばす上でとても効果があると考えています。一回読んだだけでは分からないことを何度も考えているうちに分かるようになるという苦しさに耐える過程がネガティブ・ケイパビリティを伸ばします。難しいからといって読むのを諦めてしまうと、せっかくのネガティブ・ケイパビリティが伸びる機会を失ってしまうので、「難しいけど読み進めたい」と感じる状態になるようにしたいですね。しかし、難しさにも限度はあると思います。あまりに難し過ぎると耐え難い状況になって挫折してしまい、ネガティブ・ケイパビリティに悪影響が出るため、適度に難しい本を選ぶことが大切になります。
研究もすぐには答えが出ないどころか、研究には本質的に終わりがありません。こういうすぐに分かりやすい答えが出ない研究に取り組む価値はあると思います。研究と聞くと大変なものに思う人もいるかもしれませんが、世の中のあらゆる現象が研究の対象になります。素朴な疑問から研究はスタートするものなので、生活に関すること(健康的な食事の取り方や適切なウォーキングなど)でも良いと思います。最初はちょっと調べるつもりだったのが、気がついた時にはどっぷり研究にハマっているということもあるかもしれません。
3 部活動
夏休みに主体的に部活動に励むことができればかなりネガティブ・ケイパビリティを伸ばすことができると考えています。これは生徒だけでなく、顧問にとっても当てはまることです。
暑い中、部活動のために学校や試合会場に足を運び、暑さに耐えて活動に励む。これができているだけでも家で涼しい環境でスマホやゲーム三昧、体をほとんど動かさない生活をしている場合と比べるととてつもなく大きな差が生まれます。これは勉強の成果(認知能力)では測れない、非認知能力の面での成長に強く関係します。
部活動も生徒が嫌々参加しているような状態ではネガティブ・ケイパビリティへの影響は限定的なものになると思われますが、生徒が主体的に部活動に参加している場合はネガティブ・ケイパビリティを大いに伸ばす機会になると私は考えています。
夏場の部活動では熱中症対策のため休み時間が必然的に多くなり、運動量的には少なくなりますが、それでも暑さに耐えて練習するには変わりありません。試合も熱中症対策で水分補給の機会がたくさんあって、昔に比べると配慮がされるようになっていますが、最後の方には疲労が重なったり足が攣って動けなくなってしまったりする光景はよく見ます。
このような過酷な環境で部活動は行われますが、それでも好きなスポーツに普段以上に取り組むことができ、試合も経験できる夏休みは部活動に励む生徒にとって充実した時間であり、苦しいことに耐え、挑戦し、粘り強く活動に取り組む力を伸ばすことができます。
しかし、夏の部活動でネガティブ・ケイパビリティを普段以上に伸ばすことができるとはいえ、前提として「主体的に部活動に取り組める状態」が必要になります。そして、このような状態にするためには生徒が部活動を楽しめる状態を目指すことが何よりも大事になります。
部活動を楽しめるようにする上で私が最優先事項に考えているのは「上達する喜び」です。上達すると、より高いレベルで競技を楽しむことができるようになり、練習にも励むことができるようになります。上手くなりたい一心で暑い中部活動に参加するようになります。とは言っても、すぐに上達するわけでななく、スランプも経験しながら少しずつ伸びていくので、そのような状況に耐えながらも暑い中頑張ることでネガティブ・ケイパビリティは育っていくと考えています。なので、当たり前のことではありますが、生徒が着実に上達するように一人一人の状態を見極めながら大切に指導することが大切です。成長が実感できるように、良い動きやプレーができた時には本人以上に喜ぶくらいの勢いでリアクションを取るのも良いでしょう(笑)
最後まで読んでくださってありがとうございました。今回は夏に行いたいネガティブ・ケイパビリティを伸ばす活動について主な3つを紹介しました。最後の部活動についてはついつい自分の熱い思いからボリュームが大きくなってしまいましたが、それぐらいに子どもたちにとって部活動という機会は重要な意味を持っていると感じています。
ちなみに、この週1のブログは自分にとってネガティブ・ケイパビリティを強烈に伸ばしてくれていると実感しています(笑)これからも頑張って更新していこうと思います!
それではまた!
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