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Google ClassroomとGoogleドライブを用いた教材共有で生み出すシナジー

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   今回はGoogle ClassroomとGoogleドライブを用いた教材共有についてお話しします。ただ、これらの機能についてご存知な方は多いと思いますので、教材共有については簡単に触れるぐらいにしておこうと思います。今回私が記事を書こうと思った理由は、 「共有」によって生み出される「シナジー(複数のものが作用しあって効果や機能を高めること)」について です。  以前の記事で、Google Jamboardによって道徳や美術の授業の可能性が大きく広がったことについてお話ししましたが、これらは「共有」がスムーズになったことによって、 お互いの考えを生かして、アクティブに深い学びを実現することができるようになった というものでした。  GIGAスクール構想のもと、Google Workspaceが利用可能になったことでGoogleが提供する様々なアプリケーションが授業で活用できるようになり、教師と生徒がより良い関係を主に学習面で作れるようになりました。使い方によっては部活動や委員会活動でも有効です。  GIGAスクール構想では教師と生徒、生徒と生徒が学校生活でデジタルを活用することにとどまらず、保護者や地域との関係も新しいものにしていく可能性があります。そして教職員の連携の在り方も大きく変わっていくことと思われます。教職員の連携が充実したものになれば、教材が簡単に共有できるようになって授業準備の時間が短縮され、時間外労働の問題も改善する可能性があります。教材の共有はやろうと思えばこれまでの校務用パソコンでもできましたが、より手軽に分かりやすく共有でき、しかもGoogleのアプリケーションを使った教材であれば、デジタル上でそのまま授業に利用できるようになりました。  教材の共有だけでも十分に魅力的なのですが、 Google Workspaceの魅力はただの共有を超えて、協働で教材を開発できるという点にあり、しかもそれが学校内だけでなく、自治体単位で行えるということ です。この点に大きな可能性があり、今後の展開に大いに期待しています。  今回は記事の前半でGoogle ClassroomとGoogleドライブを利用した教材の共有、後半で共有することによって可能となる教育の発展可能性について文章を書いてみました。少しでもこれからのGIGAスクール構想の推進に役立つ...

人工物を活用した色面構成

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 今回は美術教育についての記事になります。身近なところにある人工物の形や構成を生かした色面構成について紹介します。美術教育についての内容ですが、私としては全ての人にとって美術の学習は生涯必要であると考えていますので、もし美術教育の関係者でなかったとしても興味がありましたら読んでくださると嬉しいです。  構成美を用いた色面構成に関する学習は中学1年生でやることが多く、一般的に美術の基礎として扱われています。私自身も1年生のデザインの学習ということで、色面構成をこれまで一貫して指導してきました。  この色面構成を通して主に以下のことが身につくようにしています。 1.モチーフの特徴をいかしたデフォルメ 2.単純な形と構成美の利用 3.テーマに合わせた配色 4.絵の具と筆をコントロールして意図に合わせた着彩ができるようにすること 5.どんなものをモチーフに選んでも、色と形、構成の工夫次第で魅力的な画面にすることができること  細かいことを言えば他にも沢山ありますが、主に以上のことが学習できるように指導をしてきました。基本的に自由が大切な美術教育ですが、基本的なところは学んでおき、自由に表現できる幅を広げておく必要があります。色面構成の教材ではバランス良く基礎を学ぶことができ、その先の美術の学習につながる要素も多いため、1年生の比較的早い時期に取り組ませておきたい単元です。特に 構成美の要素はどんな時にも使える知識であり、困った時には構成美と言っても良いほど役に立つ内容 です。  私は色面構成の教材を、自然物と人工物を用いたもので取り組んできました。前回のブログ記事で「自然と人工の融合 https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/07/blog-post_17.html 」について書きましたが、異種のものを組み合わせることで新しい美を創造しやすくなり、生徒が達成感を得やすくなると考えています。また、人工物は構成美が元々備わっているものが多く、これを利用することでデザイン的な作業経験がなく、美術への苦手意識さえある生徒の場合でも、取り組みやすくなるというのがこの教材の狙いです。  ただ、美術への苦手意識がある生徒は、自然物をデフォルメしたり、人工物を利用したりというように、色々な要素が入るだけです...

自然と人工の融合がつくり出す「美」

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  今回は自然と人工を融合させることによって生まれる「美」についてです。「美」は非常に身近にあるもので、その概念は私たちの生活を様々な点で支えていると言えます。 衣食住と呼ばれる生活の基本は何かしらの「美」に関係していますし、娯楽に関するものはこの概念抜きに良いものにはならない と考えられます。私たちは生活に「美」を知らず知らずのうちに求めて生きてきたとさえ私は思います。実際に構成美と言われるシンメトリーやリピテーション、コントラストなどは自然の生命感に対する美から生まれたものであり、この美意識は人間に限ってのことではなく、虫などにとっても「健康な花かどうか」を見分けるポイントになるなど、非常にユニバーサルなレベルのものと言えます。  「美」について考えると、大きく「自然」に関するものと「人工」に関するもの、そしてそれらが「融合」したものに分けられると思います。まずは「自然」と「人工」の美の姿について確認をし、それらが融合することによって生まれる美の姿に迫ってみたいと思います。そして、美術教育に生かすポイントや私たちの生活における「美」との関わり方について考えてみたいと思います。 「自然」と「人工」の美   自然には無条件で美が備わっている のではないでしょうか。春の美しい花、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と静かな枯野。どれもみんな違ってみんないい。自然に関するものは人によって好き嫌いはあっても、自然の持つ生命感と無常は普遍性のある美であると思います。  雄大な自然を前にして圧倒される印象を受けたことがある人は多いと思いますが、自然のパワーの前に私たちは自分の存在の小ささを感じる体験、Awe体験をすることができます。これによって、自分自身が謙虚な気持ちになり、生きていることに感謝したり、幸福感を感じたりすることができるとされています。そんな 雄大なパワーを持った美しさも自然の魅力 と言えるでしょう。  逆に人工には人工の良さがあり、 整理され、計算されたデザイン性が人工の魅力 と言えます。大都市に並び立つ高層ビル群、京都や倉敷などに見られる昔ながらの街の景観、これらも好き嫌いはあると思いますが、魅力をもった景色と言えるのではないでしょうか。ただ、人工の場合は、テーマ性ある文化的要素が必要で、ゴミ屋敷化した建物や混沌とした場には「負」のパワーが溜め込まれ、決し...

Google Jamboardで道徳をアクティブに vol.1

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  今回は道徳の授業をアクティブにするGoogle Jamboardの活用について紹介します。これまでに「Google Jamboardを用いた鑑賞の可能性 https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/06/google-jamboard.html 」「Google Jamboardを用いたアクティブラーニング https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/05/google-jamboard.html 」でGoogle Jamboardの紹介をしてきました。私が専門とする美術の授業では、毎時間Jamboardを利用して、授業のめあてとまとめの活動、教科書(デジタル)の貼り付け、注目すべき作品のピックアップなどを行なっています。意見の共有だけでなく、画像を貼り付けることも簡単にできるこのアプリケーションによって、授業の形は今年大きく変わり始めたことを実感しています。  私が担当する教科は美術ですが、中学校の教員をしていると、毎週道徳の授業もします。私は大学時代、哲学や心理学にかなり夢中になった時期があり、美術の分野でも絵画や彫刻など造形面を専門にする人が多い中で、私は美学が専門ということもあり、哲学や心理学、美学に通じるものがある道徳はとても興味のある教科です。私自身が道徳性のある人間であるかどうかは怪しいですが…。しかし、もし道徳に興味がない人間だったら私はただの高い衝動性をもったヤバい人だったかもしれません。いまだに衝動的な行動でトラブルを起こすこともありますが、きっと道徳への関心が私の性質を多少なりともカバーしてくれていることだと思います。  そんな道徳好きな私は、これまで道徳の授業について勉強したり、実践したりしてきて、「道徳では教師は生徒から考えを引き出すことに徹する」「説教にならないようにする」「考えは多様で良く、教師がまとめるものではない」といった部分を大切にしてきました。これまで担当してきたクラスでは、「道徳の時間は意見が気楽に言えて他人の意見も聞けて面白い」と言ってくれる生徒がたくさんいましたが、その一方で 「当てられるのが嫌」「意見を言うのが恥ずかしい」という生徒も同様にたくさん...

クレパスの魅力 〜実は多様な表現で遊べる優秀な画材〜

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   今回は誰もが使ったことがあるであろう画材、クレパス(オイルパステル)の魅力について紹介します。  今回クレパスを記事にしようと考えたのは、この画材に対するイメージが多くの人にとって、以下の絵のようなものなのではないかと思うことがよくあるためです。   作者が楽しんで、夢中で描いた絵であれば、それは全て良い作品 です。このような絵が決して悪いわけではありません。むしろ、伸び伸びと描いていて子どもの元気なパワーが乗り移った感じさえあります。しかし、この絵を分析すると、形が崩れ、色が濁り、肌は色が混ざってイメージしたであろう色とは別の怪しい色になっています。楽しい思い出を描くはずが絵全体からは黒く濁ったダークな雰囲気が醸し出される一方で、人間の顔は確かに笑っています。こんな コントロールの効かない画材に対して、私はずっと苦手意識を持ち続けてきました 。授業で使わなければいけない時以外では決して自分から使うようなことはありませんでした。  しかし、このような表現だけがクレパスの絵だと考えるのは勿体ないことであり、クレパスという画材の特性や使い方を知ると、その魅力を生かすことができるようになり、イメージが180度変わることでしょう。  ちなみに、クレパスというのはサクラクレパスの商品名で、正式にはオイルパステルと言います。油が多く色の伸びが良いのと、色が混ざりやすいのが特徴です。これと混同されるのがクレヨン。クレヨンはクレパスに比べて油が少なく、鉛筆寄りの画材になります。手につきにくいことから、幼児が殴り描きするのに適した画材で、線描に適した画材と言えます。 クレパスは線描に加え、力加減を工夫したり、混色したりすることで多様な表現ができる ため、クレヨンに比べて小学校でもよく使われる画材です。  しかし、なぜかクレパスの認知度は低く、一律でクレヨンと言われている傾向があります。クレパスのパッケージやラベルには明確に「クレパス」と表示してあるのに、それを別物のクレヨンと同じ言われ方をするクレパス。あまりにも扱いが適当です…。特性の異なる画材なので、それぞれの得意とする使い方を理解する必要があります。しかし、これらの画材は保育園や幼稚園、小学校でも低学年までがほとんどで、画材に対する専門的な知識を持っている指導者や保護者は少ないため、クレパスの発展的な表現を経験する...

Google Jamboardを用いた鑑賞の可能性

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 今回は以前の記事でも紹介したGoogel Jamboardによるアクティブラーニング「 https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/05/google-jamboard.html 」に関連して、「トリックアート」の鑑賞で見えてきたJambordの更なる魅力について紹介させていただきます。  Jamboardの魅力はホワイトボードのように文字を書いたり、入力したりすることができるだけでなく、写真の貼り付けや付箋ツールによる 意見の共有が複数人で同時に行えるというところです 。これまで授業中に発言する生徒というのは一部の生徒に限られ、そういった生徒と教師とのキャッチボールで授業が展開し、その他の多数は傍観者状態というのが少なからずあったと思いますが、Jamboardを用いると、 全員が気楽に意見を出すことができるので、多様な視点をもった意見が爆発的に集められるようになりました 。Jamboardの編集は匿名性が強いため、ヤフコメのように気軽に考えを発信することができます。中には授業に関係のない悪ふざけをする生徒もいるかもしれませんが、ある程度そういう行動を教師側でコントロールしたり、生徒も慣れてくると、誰が悪さをしているのかサーチする力もついたりしてくるので、授業中に秩序が崩壊することは稀になります。twitterなどにもみられる傾向ですが、「刺さる」発言を自然と考え始めます。 三人寄れば文殊の知恵、三十人寄れば…  「三人寄れば文殊の知恵」という言葉がありますが、クラスには30人以上いるので、文殊菩薩が10人ぐらい教室にいる状態ですね。これまでただの傍観者で受動的に授業に参加していた生徒も、自分の意見に教師や他者が反応を示し、考えが広がっていく状況なので、能動的に参加しやすくなったと思います。実際にこれまで意見が言いたくても恥ずかしくて言えなかった生徒の参加によって、短時間で考えが劇的に集まるようになりました。  これを言うと教師の自己満足なのかもしれませんが、これまで少しずつ意見が深まっていって、最終的に凄い意見が出るというのが授業をしている側としては面白かったのですが、あまりに簡単に深まるので、授業の雰囲気と成果に乖離を感じ、ある種の寂しさを感じるぐらいです。しかし、生徒が活躍する...

Google classroomを活用した美術科における振り返り活動 vol.2

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  今回は以前に紹介「Google classroomを活用した美術科における振り返り活動 vol.1  https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/05/google-classroom.html 」の続編ということで、Google classroomを活用し、スライドでの振り返り活動を実践している中で見えてきた活用方法と今後の課題について記事を書きます。GIGAスクール構想が本格的に始まった今年、各学校で試行錯誤しながら生徒たちとICTを活用されている先生が多いと思いますが、少しでも参考にしていただける部分があって、私の実践が役に立つようなことがあれば嬉しいです。そして、この記事を読んで、別の工夫された実践をされているというのがありましたら、是非吸収していきたいので、コメントしてくださるとありがたいです。 フィードバックとメタ認知の充実  以前に紹介したスライドを利用した振り返りシートでは制作状況を撮影して、画像付きで振り返りを蓄積していくことがメタ認知を促したり、教師の側からの具体的なフィードバックに役立ったりすることを説明しました。これは実際に授業でやっていてかなり効果を発揮しているように感じます。1時間の授業を通して自分の表現がどのように変化したのかを見ることができ、進歩をより実感しやすくなったと思います。教師からのフィードバックも制作状況の写真を見ながらできるため、どの部分に満足しているのか、また、どの部分につまづいているのかを分析してコメントを返すことも容易になりました。そして具体的な例となるような画像を貼り付けて返却できるため、フィードバックがかなり充実したものになったと実感しています。進歩の実感と適切なフィードバックは生徒のメタ認知を促し、その経験が成長につながっていきます。  このような方法によって、指導と評価の一体化という言葉がかなりリアリティーを帯びてきましたし、このことは「学びに向かう力」を伸ばす上で有効であると考えています。教師にとっても、指導を通して生徒の表現が変化していくことが実感しやすくなったので、過程をしっかり評価することができます。  生徒へのサポートが個々に合わせてできるようになると、達成感を味わい、モチベーションの向上につながります。稀...

期末課題として美術レポート

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   今回は、学期末の課題として美術レポートを作成することの重要性について考えを書きます。私は以前から、美術の教科特性上、テストをするよりも、レポートの方がメリットが大きいと考えてきました。もちろん、美術でも知識は必要であり、定期考査では知識だけでなく、発想面も生かせるような内容になるよう、問題の工夫が大切であることを以前の記事「 https://art-educator-tatsuwaki-serendipities.blogspot.com/2021/02/blog-post_28.html 」で書いたことがあります。私としてはテストが悪いとは考えていませんし、時間に余裕があるのであれば、テストとレポートの両方ができたら理想的とさえ思います。しかし、 限られた時間で最大限の学びを実現するためには、テストではなくレポート と考え、「主体性」が特に重要視されるようになった現在の学習指導要領への改定を機に、定期考査を廃止してレポートにする案を昨年度末に出しました。そして今年度から私の勤務校では1学期と3学期の定期考査をレポートにすることが認められました。(2学期の考査は念のためということで残されていますが・・・)  実は以前に勤務していた学校の中には美術の定期考査がないところもあり、そこでは期末レポートを課題にしていたので、今回の取り組みは私にとって初めてのことではありません。今回、テストからレポートに変更したいと思った背景にはレポートを作成するメリットが大きいという過去の手応えがありました。  レポート作成は美術以外の教科でも大切だと思います。持続可能な開発のための教育ということでESD(Education for Sustainable Development)という言葉を聞くようになりましたが、レポートの作成はこの新しい時代の教育にも結びつくことだと思います。それにしても、SDGsとかESDとかVUCAとかSTEAMとか、頭文字だらけの分かりにくい言葉が爆発的に出てきて、新しい言葉についていくのが大変です。ITとかNATO、WTO、ASEANぐらいなら楽勝と思っていましたが、こうも怒涛の勢いで頭文字の言葉が出てくると訳が分からなくなります。暗記が絶望的に苦手な私なので、これらの頭文字言葉を積極的にこのようなブログの場で使って自分に刷り込んでいきたいと思い...